田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

お酌は、セクハラ罪?

2018-06-17 16:39:18 | よもやま話・酒編
初めて行く店で、ヒゲが気になるのが、“此処は燗酒が在るンだろうか?”です。
熊本市民に“冷酒の味”を覚えさせた本人が言うのも、可笑しなもんですが。(汗笑)
和食屋で、刺し身を相手に熱燗で一杯!
昭和の時代では、ごく当たり前の楽しみだったのですが。
もちろん熊本市でも、ほとんどの和食店に燗つけ酒がありました。(過去形ですゾ!)
これが最近では、もう宝物みたいに貴重な事になっているのです。
               
ヒゲが遭遇する、燗酒が喉を潤すまでのハードルは、こんな風です。
先ず、バイト学生が注文聞きに来ると、ヒゲはビビります。
“燗つけ”と云うワードが、理解出来るのか?
ヒゲ 「 あの~、此処の店には、熱燗ってありますか? 」
くだんのバイト君はたちまち、けげんな顔になり、奥に聞きに行きます。
              
次は、燗つけ用の酒の銘柄です。
或る店では、申し訳(?)程度に“霊山”が置いてありました。
それも、これ一種類でっせ!
酒呑みからすると、せめてもう一銘柄ぐらいは欲しいのだが。
それでも、レイザンがある店はいい方。
下手すると、吟醸酒ばかりの店に遭遇することも度々です。
               
その次は、燗のつけ方です。
湯せんじゃあなく、レンジでチン燗したお酒。
湯気が上がるぐらいなら良しとしまひょ。
下手すると、お銚子の中が沸騰状態のも。 「 アチッ チチー! 」
熱くて持てないから、オシボリでくるんで、お猪口によっこいしょのぶざまさ。
この所作の見た目のワルさが、いたく酒呑みのプライドを傷つける。
 「 何だ? この無作法は ・・・ 」
燗つけが巧く出来る店でも、こんな質問はザラにある。
よく聞かれるのが、「 熱燗ですか? ヌル燗ですか? 」 の二択問題。
ヒゲは困りきって、中燗と言ってしまう。
ほどほどの燗つけと云う概念は、今はないらしい。
希望の温度を問われることもある。
自分の好みが何度Cなんて、ヒゲみたいなその筋関係者以外に分かるのか?

やっとこさ、燗つけ酒が来ました。
もう、先に来た刺し身が干からび始めてます。
手酌で酒を注ぎ、しめ鯖をほうばります。
少しの生臭さを、熱い酒で流し込むと、ああっ日本人で良かった。
二杯目の酒を注ぐ時に気づきます。
                  
あゝ、この酒を美人女将さんがお酌してくれたら、どれほど美味しい事だろう。
きっと、大企業やら官僚社会では、部長級のお偉いさんに、美人の新入社員が
お酌係を命じられるんやろうナ。 うらやましい!
「 えっ、いまどきは、そんなのはセクハラ・パワハラ行為と認定されますヨ。 」
そうなんだ! 
たちまち、セクハラ研修会に飛ばされて、絞られる羽目になるんだ。 (苦笑)
                      
じゃあ、おじさん達が “差しつ差されつ” 熱燗を酌み交わしながら口角泡を飛ばして、
天下国家を論じる光景はもう時代遅れと云う訳か?
               
薩摩の田舎武士みたいに。
日本が誇るべき燗酒とお酌文化は、もうまさに滅びようとしている。 (嘆)
      
     
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コメント (2)
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