屏風を拡げろ？

昨日（１８日）のNHK放送、《　逆転人生　》
使い回し事件（？）のことが、つい最近のコメントであり、興味深く観ました。

主人公は、あの船馬吉兆のささやき女将の息子さんでした。
その謝罪会見に到る人生ドラマも、興味深いのです。
人気が出て福岡に支店を次々に出店する、いかにも華やかな展開。
食文化が大きく異なる九州に複数の支店！
ヒゲからすると、聞いただけで震え上がる。
そんな時に、世間では偽装疑惑の嵐が吹き、船馬吉兆もその巻き添えに。

さて、くだんの息子のお爺さんである　“　湯木貞一さん　”　は、
ヒゲ達時代の料理人には神様みたいな人でした。
実業界に於ける松下幸之助さんみたいなもんでしょう。
貞一さん曰く　「　間口と屏風は、拡げ過ぎると倒れる！　」　と。
“　外様　”　のヒゲでさえ知っている格言。
まして、自分の身内や孫が知らないハズはないと思ったのですが。
息子さんは経営コンサル辺りに、持ち上げられたのでしょうか？
家訓を破っての店舗展開。
ところが、ちょっとつまずくと、砂上の楼閣はたちまちドミノ倒しの憂き目に。
悲惨な人生に巻き込まれた主人公の再現フィルムが涙を誘う。

さて、熊本の西銀座通りに、ビルを新築した田園。
賑わいながら、数年経た頃です。
喫茶店ACBの斜め前にある料亭のビルを、「　居抜きで一億円で買わないか？　」
と、話しがありました。
なにしろ、寿司・江戸長さんの多店舗展開の失敗を目撃したばかり。
それよりも、湯木貞一さんの教えが頭に残っています。
自分の頭の上に止まるハエをやっと追い払える程度が、田園の身の丈でした。
興味はあったのですが、頭を掻いて、照れながらお断りしたので御座います。

　　　　　　　　　
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