田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

ハモ物語〜身の丈③

2020-11-29 19:30:34 | よもやま話・料理編
さぁて、続きを始めましょう!

骨切りした鱧の身は、あまり時を置かずに次の行程に移ります。
熊本辺りでは、お湯を沸かしてハモを一気に茹でて、冷水に落とすやり方が多い。
いわゆる、湯引きを酢味噌で食べるのです。
まぁ、コレはこれで悪くなはい。

京都の料理人は、ちょっと違うアプローチで鱧に向かいます。
活けの上身に透明感が残るように、腐心するのです。
ハモの皮が咀しゃく出来る程度の茹で加減では、上身に火が入り過ぎて、
真っ白になる。
弱ったなぁ~~ で、どうしよう?

底が平たくて扱い易い金ザルを用意します。
先ず、骨切りしたハモを一個だけ、皮目を下にセットします。
鍋に湯を沸かして、火加減を適当(!)に調整します。
先ほどのザルに置いたハモの皮だけを、暫く湯に触れさせる。
その後、ザルごと湯に沈めて、直ぐに冷水に。
霜降り感覚ですね。
            
出来上がった落としの皮目を、まな箸で刺して確認。
或いは、試食して皮の咀しゃく度をチェックします。
一個だけ試したのには訳があります。
皮が咀しゃく出来る “ 時間の勘所 ” をつかむ為です。
この “ ひとつだけ試す ” やり方は、他の料理にも応用すべきでしょう。
無意味な失敗を避ける為にも。

こうして感覚をつかんだら、ザルに広がる程度の、骨切りハモを並べます。
リハーサル同様、皮目を先に湯に浸し、その後に身の霜降りして、冷水に落とす。
         
冷水に落としたハモは、冷たくなったら直ぐに引き上げて、別ザルに移すのが大事です。
「 いつまでも、水の中に置いておかないように 」 
案外の盲点です。 注意しましょう!
         

落としの作業が終了したら、ハモをタオル地でふわりと押さえ、水分を拭き取ります。
その後、タッパーにサラシを敷いてハモを並べ、冷蔵庫へ。
これで、スタンバイ。 後は出番を待つばかり!
                  
              ≪ 写真は、京都の某店さんのをお借りしました。 ≫

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コメント (4)
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