田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

塞翁が馬とコロナ禍

2020-11-23 18:48:02 | 田園ものがたり
NHK72時間ドキュメント。
その日に紹介されたのは、東京の業務用厨房器具の中古屋。
        
最近、特に搬入されるのが冷蔵庫等の大型物。
コロナ禍で、閉店する店が増えているからです。
それまでは、なんとかギリギリ持ちこたえていた老舗。
コロナで、とうとう駄目押し閉店。
        
廃業する店主の後ろ姿に、無念の表情が現れている。
日本だけではなく世界中で、又、身近な話としても多く耳に入る。
もしかしたら、この先が読めない悲愴感漂う状況に、ヒゲ夫婦も
どっぷり浸かっていたかもしれないのです。
        
ひと昔前の漢文の授業。
『 人間(じんかん)万事塞翁が馬 』 と云うフレーズを習いました。
昔の中国、塞翁という村から飼い馬が逃げ出した。
なんて、不幸なことでしょう。
やがて、その馬が隣国の名馬を連れて戻った。
「 ヤッター、なんて幸福! 」
しかし、今度はその馬に乗っていた息子が落馬して、足を骨折する不幸。
ところが、その骨折で兵役が免除され、隣国との戦争に巻き込まれなかった。
それで、村の男達の中で、ただひとり生き延びるラッキーさ。

ヒゲの人生も、全く同じ轍を。
山あり谷ありの人生ながら、まあ運は良い方だったかもしれません。
医者にも薬にも頼らず、元気に仕事に精を出していた在る日。
降って湧いたような、大病(急性大動脈解離)に遭遇。
助かる可能性は僅かしかないと言われたけど、命が繋がった幸運。
しかし、難手術に耐えた後遺症か(?)、手足の麻痺と長時間立つ事も
出来なくなった。
そう、身体障碍一級のお墨付きをもらう羽目になります。
もう料理人は出来ず、最大の不幸ですが、しょうがないことです。

ヒゲの入院は7ヶ月にも及び、退院後もカァちゃんの介助が必要でした。
店の運営は、スタッフ達が頑張っていましたが、ヒゲの目が届かない店は
段々傾き始める不幸に。
その内、苦労掛けてるカァちゃんに、少しばかりの明るい光のプレゼントが。
障がい者年金が貰えるようになったのでした。
それまで支払っていた年金が、逆に貰える!
出入り計算なら倍の違いに!? これは大きい、ラッキー! (笑)

ヒゲのリハビリ効果も現れ、店にも少しずつ活気が戻ります。
一時期の派手な賑わいはないけど、ビルのテナントさん達も頑張っていました。
その矢先、カアちゃんに2度目の癌が見つかります。
悩んだ挙句、夫婦ともに現場を引き、テナント店舗にする決心をします。
カァちゃんの癌発症が、店じまいの動機付けになりました。
子供達は後継者として育てていないので、店を続けることは難しかったのです。
             
数年後、自社ビルの運営を持て余し気味のヒゲたちに、ビル購入希望者が現れます。
売りにも出しておらず、思ってもいないところにですよ。
何と! 渡りに船とはこの事でしょう。
      
そして、コロナ禍は熊本にも多大な影響をもたらしている現在。
ビル不動産運営を続けていたら ・・・・ ゾッとします。
もう、毎日、気が滅入る悪夢の世界にいる事になっていたでしょう。
             
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コメント (4)
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