田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

酒飲みの憂うつ〜ワラビ

2020-06-06 20:17:51 | よもやま話・料理編
さぁて、ワラビを料理する時のお話です。
下処理をするネックは、 『 わらばい(藁灰) 』 の確保でした。
ヒゲは、カァちゃんの実家に頼み込んでいました。
農家でも厄介な仕事のハズなんですが、カァちゃんのかぁちゃんは一生懸命。
    
        ≪ こんな時代もありました ≫

昔と違って、稲刈りしながら藁を切り刻む農機具がある頃ですから。
そこそこの量の稲わらを集めることから始まり、燃やす段取りがさあ大変。
稲わらは、燃えながら舞い上がりやすい。
風が強い日には、飛び火が心配です。
               
やっとのことで、茶筒2〜3本分採れれば、和食料理人にはもう宝物ですね。
次の年、初物のワラビが出るのを待つのでした。
                
京都・平安閣の調理場での思い出話ですが ・・・ 。
昼めし後の仕事は、ヒゲ達ボウズの役割でした。
食堂のテーブルには、20cmほどの蕨が置いてあります。
ヒゲ達は、ワラビの首の所から人差し指と親指でこすり始めます。
採れたての早蕨にあるウブ毛を除くのですが、注意が必要です。
コゴミの先端みたいに丸くなっている部位を折らない様に!
京都の料理人は、この先端の丸くなっているところに美意識を感じるのです。
ウブ毛が取れたら、茎の途中からポキッと折れる箇所を探して折ります。
使うのは先端だけ。
             
処理が終わったワラビをボールに入れ、ひと摑みのわらばいを振り掛けます。
其処に落とし蓋をして熱湯を掛け、ボールをラップで覆い、そのまま一晩放置。
次の日、処理が終わったワラビをサッと熱湯に通して、水に落とします。
長く水に放置すると、アクが抜け過ぎるから要注意。
「 灰汁が抜けて何が悪い? 」 と、普通は思います。
どっこい! 日本酒呑みは、わがままです。
少し灰汁が残っているぐらいが、春らしくて酒が旨くなる。
水気を切ったら、吸い地に浸けて置きます。

此処、熊本・阿蘇では、ワラビの長〜いのが採れます。
ウブ毛は無視して、アク抜き処理します。
さて、この長いワラビの献立ですが ・・・ 。
普通は、例えば、白滝なんかと組んで白和えが一般的。
ヒゲが勧めるのは、白酢和えです。
             
ワラビのおネバを、酢の酸味で中和させるやり方。
但し、熊本には、この白酢和えの概念があまりありません。
それで、提供する相手に注意が要ります。
「 マスター! 
  こん白和えは、ねまっとるごたる? もう酸っぽうなっとるバイ? 」
なんて、言われる事に。  
       ≪ 注 : ねまるとは ~~ 食べ物が腐ること ≫

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2 コメント

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知識と実践 (batten)
2020-06-08 21:39:53
自宅待機期間は暇なんで酒飲んでTV。
朝からとは言いませんが、昼下がりから飲んでリモコン握ってました。

料理関係が結構ありますよね、ビックリしまして「フフン」と思いつつ見ましたね。

恥ずかしながら、知らない事もありましてメモしたり録画したりと

ただ、アレですね、職場に戻ると仕事は変えないのでしょうね。
頑固じゃないのですが、1度キッチリ覚えた事は中々かえないですね。

名も知らない芸人や小学生のレシピや仕事のやり方なんてドギャンデンヨカですね。
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愚テレビ (ヒゲ)
2020-06-09 16:18:53
まあ最近は料理の映像ばかり。
テレビ欄には剛力彩芽の自宅での料理姿の動画。
或いは神田うのの、残りものでチャーハン自慢。
こんなのなんか価値があるンかいな?と。
いよいよテレビ局もネタに困っているんでしょうね、笑。
返信する

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