スイスの国民投票で、付加価値税の税率を上げる年金改革案が否決された。年金財政の悪化を防ぐためだったという。
事前予想では、賛成派がわずかに否定派を上回っていたという。
世論調査が誤りだったのか、投票時に心変わりしたのかは分からない。
社会保障改革は、頭の中では、必要だと思っても、いざ投票となると、心変わりしてしまう。
この結果から思うに、社会保障改革は、現実には無理である。日本の場合、その必要性が訴えられているが難しい。選挙する以上、誰も自分のフトコロは痛めたくない。理性的に考えればポピュリズムそのものだが、民主制はポピュリズムを内包する。
この先がどうなるか? 危ういと思っていても、まだ大丈夫だと思いがちだ。
日本はどうか? 日本人の4分の3は現状に満足しているのだ。どうして、これで危機感が持てるだろうか。改革しようという意識が高まるだろうか。
このまま、行くところまで行くだろう。財政破綻したら、その時はその時である。
人間の心理は不思議なもので、危機が起きても自分は大丈夫だと錯覚している。なんとかなると思っている。