今回のイタリアワインは、タウラージ “セルヴェ ディ ルオティ”(Taurasi “Serve di Luoti”)1997です。既に飲み頃を迎えています。
店を再開させた頃、トスカーナ以南のワインはあまり重要視をしていませんでした。このアリアニコ種から造られるタウラージもタンニンの苦さが、咽喉に“へ辛い”ような違和感を残し、それがどうしても美味しいとは思えませんでした。しかし、1997からそれまでの栗の樽から、フレンチバリックへ変更され、醸造の方法も変更されたと思います。これを境に将来を楽しみに出来るワインへ仲間入りをしました。リリースされてから12年たち、当初に想像していたテクスチャー以上の変化に嬉しさを隠しきれません。
コメントは一部変更し以下のように書き直しました。「アリアニコ100%を新樽のアリエ産のバリックで18ヶ月間の熟成をされます。香辛料やヴァニラを思わせるエレガントな香りと完熟したプラム、ベリー系の個性的で芳醇な香りがバランスよく展開します。囁くような可憐な酸と上質で滑らかなタンニン、マラスキーノ チェリーやプルーンの風味が濃密に絡み合う味わいには、力強く心地よいサワー クリームやココアのアフターテイストと長い余韻が続きます。」
南イタリアのワインは、ガッツリ系であるような錯覚を持っていますが。それを打ち消してくれるようです。つい先日も、最後のアリアニコ デル モリーゼ “コンタード”2000を抜栓して頂き、ご相伴に与ったのですが。このクラスのアリアニコでもエイジングをすることで味わい深さが増す事を知らされました。これからの課題は、4州にまたがるアリアニコから造られるワインの特徴をどのように説明するかです。
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