今回、抜栓したイタリアワインはレ ヴォルテ(”Le Volte” Toscana I.G.T.)2001です。
このヴィンテージはサンジョヴェーゼ50%、メルロー35%、カベルネ ソーヴィニヨン15%、今のゼパージュはメルロー主体になっています。
熟成感を期待してのエイジングではなく、何処までワインの体裁を保ってくれるかに、興味があり、セラーに納めていました。ほっとかれ感は否めませんが、ピークが過ぎている訳でもなく、構成が崩れている訳でもなく、フレッシュ感はしっかりあります。酸は苺を思わせるような柔らかさがあります。タンニンもしっかりと存在感があり、ベルベットのような滑らかさがあります。ラズベリー、桑の実、甘草、杉のような木の香りは、ほんのりと縁どられた優しい印象でした。
サンジョヴェーゼが50%にも拘らず、外観はメルローに染められるかのように縁取りに藍を覆い、香りと味わいはカベルネに包み込まれてしんみりとしている、イタリアらしい淑やかさが、何だか、嬉しくなるようなワインでした。
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