鐔鑑賞記 by Zenzai

鍔や小柄など刀装小道具の作風・デザインを鑑賞記録

五疋獅子図小柄 祐乗 宗乗・・・ Yujo Kozuka

2012-05-08 | 鍔の歴史
五疋獅子図小柄 (鍔の歴史)





五疋獅子図小柄 祐乗 宗乗 乗真 光乗 徳乗 光理(花押)

 後藤宗家十二代寿乗光理が極めた上五代の獅子図。先に紹介した上三代の獅子図と同様、各々の特徴が見出されているようだ。江戸時代後期には、後藤家の揃金具を集めるという潮流があったようで、後に紹介するが、揃いの三所物、揃い小柄などが遺されている。一つの小柄に五代あるいは三代の彫り物を集めるなど、何と贅沢なことでしょうか。初代の作品を見つけ出さねばならなくなった光壽、あるいは光理などは、ずいぶんと苦労したであろう。
後藤宗家初代祐乗(ゆうじょう)正奥は永享十二(1440)年の生まれ。将軍足利義政に仕え東山文化の一翼を担う。後花園天皇より法印に叙される。永正九(1512)年七十三歳没。