独楽図小柄 (鐔の歴史)
独楽図小柄 無銘後藤乗真
独楽のような遊び道具も図に採られることが多い。独楽が回転によって自立することは、かつては不思議であったと思う。自立こそ重要な部分かもしれない。とすれば独楽は玩具とは捉えられていないのだろう。この作も元来は笄であったものを、必要に迫られて小柄に仕立直した。小柄より笄のほうが古いため、時代の上がる後藤の作で二所物や三所物を揃えるなど小柄が必要な場合には、笄を小柄に仕立て直して用いる。そのため、時代の上がる後藤には笄直の小柄が多い。赤銅魚子地高彫。
後藤宗家三代乗真は宗乗の嫡子。生年は永正二年と永正九年の二説がある。永禄五年の浅井家との戦いで戦死。このような歴史背景から、後藤家は金工を職としていたものの、むしろ武士であったことの方が強く認識される。
独楽図小柄 無銘後藤乗真
独楽のような遊び道具も図に採られることが多い。独楽が回転によって自立することは、かつては不思議であったと思う。自立こそ重要な部分かもしれない。とすれば独楽は玩具とは捉えられていないのだろう。この作も元来は笄であったものを、必要に迫られて小柄に仕立直した。小柄より笄のほうが古いため、時代の上がる後藤の作で二所物や三所物を揃えるなど小柄が必要な場合には、笄を小柄に仕立て直して用いる。そのため、時代の上がる後藤には笄直の小柄が多い。赤銅魚子地高彫。
後藤宗家三代乗真は宗乗の嫡子。生年は永正二年と永正九年の二説がある。永禄五年の浅井家との戦いで戦死。このような歴史背景から、後藤家は金工を職としていたものの、むしろ武士であったことの方が強く認識される。