冒頭で殺人事件が起きるので犯人捜しのミステリかと思ってら、殺人事件はサイドストーリ扱いになっていく。
登場人物は変な人ばかり。
篤史は利己主義な性格異常者で、妻の妙子は彼に洗脳された状態。
篤史の母も彼の勤める会社も前近代的な思想で、まともそうに見える娘淳子と息子将一は怪しい団体に関わっていそう。
そのうえ物語はなかなか進まないし、何の話なのか全く見えてこないので読むのが辛くなってくる。
中盤になってようやく「誰かの言いなりになって生きていて良いのか」というテーマの物語なんだと見えてくる。
物語終盤の盛り上がりは良かったけれど、無駄に長かった気がする。
2025.1.20
講談社