岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

桜田門の歌:斎藤瀏の短歌

2014年03月28日 23時59分59秒 | 私が選んだ近現代の短歌
軍人歌人として知られる斎藤瀏。戦前の歌壇を、大きくファシズムの方へ転換させ、戦後には公職追放になりました。2・26事件の実行犯でもあります。その斎藤劉が、自らの心情を、幕末の尊王攘夷の志士になぞらえた歌があります。各種のアンソロジーでは紹介されないので、ここで紹介したいと思います。 . . . 本文を読む

ノモンハン事件の歌:坪野哲久の短歌

2012年03月18日 23時59分59秒 | 私が選んだ近現代の短歌
「ノモンハン事件」。日米開戦に先立って起った日本とソ連の軍事衝突です。日本軍は大損害をこうむったのですが、その詳細は終戦まで明らかにされませんでした。ただ「戦死者が出た」。と国内には伝わりましたが、坪野哲久はこれを短歌作品として残しています。 . . . 本文を読む

祖国への問い:寺山修司の短歌

2011年08月15日 23時59分59秒 | 私が選んだ近現代の短歌
前衛短歌の歌人のひとりに数えられる寺山修司。終戦時に満10歳。この少年にとって「昨日まで戦争に邁進していた祖国」「実は戦争にはんたいだった」「昨日まで言っていたことは間違っていた」と言う大人への根本的な問いがあったでしょう。「国家とは何」「社会とは何」。そして「祖国とは何」。・・・ . . . 本文を読む

戦争を悲しむ歌:土屋文明の短歌

2011年06月24日 23時59分59秒 | 私が選んだ近現代の短歌
伊藤左千夫の弟子のなかで、「写生」をリアリズムに発展させたのが土屋文明。「叙情詩人からリアリズムへ転換」というのは岩波文庫「土屋文明歌集」の帯文にある言葉です。6月23日は「アジア太平洋戦争」末期の沖縄戦が終結した時期。組織的な日本軍の戦闘はこれを以て終結したと言われます。その戦争を戦前・戦中の土屋文明はどう見ていたか。興味のあるところです。 . . . 本文を読む