霧が丘短歌会 2016年5月 於)団地集会所
毎月の講座で実感するのは会員それぞれの着眼点の面白さだ。短歌の批評に「作者の発見」というものがある。会員が10人いれば10人なりの着眼点がある。人間関係でふと気づいたことを好んで素材にする人。自然の移ろいを好んで詠むひと。都市の景観を詠む場合。
さらに面白いのは、時により興味の向く範囲が同じ人でも違ってくるのだ。優れた歌人や詩人の作品を読むと、ある一定時期に一定の作品の傾向がある。
佐藤佐太郎で言えば『歩道』の時代には都市詠に特長がある。『帰潮』の時期は戦後の貧しさの中からの視点が顕著だ。「詩人の聲」に参加している詩人もそうだ。ある傾向を持った作品で詩集を一冊つくる。テーマがあり問題意識がある。
霧が丘短歌会の場合、会員が意識的にテーマを決める段階まできていない。だがいろいろなものに挑戦するのは好ましい。様々な試行錯誤からその人の一定の傾向が決まってくる。
様々な試みが成功したり、失敗したりを繰り返しながら上達していくものなのだろう。意欲が減退していないところがいい。
熱心に受講している。これが一番の宝だ。
引き続き会員を募集する。連絡先 045-922-5542(岩田自宅)
毎回のことだが「短歌上達4原則」を確認した。
1、短歌を多く詠む(作る) 2、短歌を多く読む(秀歌を読む)
3、自作を声に出して読む 4、詩集を読む