霧が丘短歌会 7月講座 7月25日 於)団地集会所
霧が丘短歌会。会員は初心者が多かったが、近ごろとみに実力をつけてきた。叙景歌を着実に詠めるようになって、その傾向がますます強まってきた。短歌は読み手に鮮明な印象を刻み込む必要がある。写実歌、浪漫主義、象徴主義。様々な表現法があるが、目に見えるものを表現できずに、何が表現できるだろう。
前衛短歌の岡井隆、塚本邦雄も斉藤茂吉やアララギ風の作品を初期の段階で製作していた。美術もそうだ。どんな抽象画家も初期の段階では写生をする。デッサンの修練も積む。なによりも会員の着眼点がよくなってきた。詩情がはっきりしているのだ。感想文ではないものがそこにある。
短歌を詠む場合、作者の心に、何らかの感動がある。それは大事件でなくてよい。尾崎左永子は「小さな感動」という。石川啄木は「命の一秒」と言った。すべての会員がそれを感じ、懸命に作品化しようとしている。
あとは表現上の技術の問題だ。言葉の選択使い方などの問題がある。だがここまで来れば添削するよりヒントを示して、あとは作者の判断で技術を磨いていくしかない。
雑誌に発表するならもっと添削もしよう。だが講座ではヒントにとどめることにした。なるべくそうしようと思う。
さて8月の講座だが、8月22日と決めた。10:00から12:00だが午後に暑気払いをしようということになった。
参考文献を紹介した。現代短歌社刊『佐藤佐太郎全歌集』、小学館刊『集成、昭和の秀歌』篠弘編、岩波新書『近代秀歌』永田和宏編。
引き続き会員を募集する。連絡先 045-922-5542(岩田自宅)。受講料一回1500円。