法人2税で是正 けん制 関東知事会 財源確保策で議論
2007年10月24日
消費税の税率引き上げを含めた検討に賛成意見が相次いだ関東地方知事会の定例会議=千代田区で |
消費税の税率引き上げを含めた財源確保策をめぐり、活発な議論が交わされた二十三日の関東地方知事会。三位一体改革に伴う国から地方への税源移譲 が十分に進まない一方で、地方法人二税(法人住民税、法人事業税)という地方税で税収格差の是正を狙う国の動きを強くけん制した形だ。 (石川修巳)
この日はまず、地方分権改革の推進に向け、三位一体改革に伴い削減された「地方交付税の復元・充実」を求めることで一致。続けて、都が「地方の窮状を脱却するために、消費税の税率引き上げを含めた検討」を緊急提案すると、各知事から賛成意見が相次いだ。
「法人二税の配分見直しでは税収格差は是正されない。結局、国に吸い上げられるだけ」「消費税なら税収の偏在性が比較的少ない」「消費税率引き上げをタブー視せずに議論を」
これらの意見交換から、税収格差の是正には、法人二税ではなく地方消費税の増額で手当てするのが妥当との共通認識を確認。同知事会として近く、国に提言することを決めた。
座長を務めた石原慎太郎知事は会議後、記者団に「結果として地方が潤う形でないといけない。個人ではなく有力な集団が一体感をもって発言するのは大事なこと」と意義を述べた。
この日はほかに、「地域医療体制の確保・充実」「福祉・介護サービスの安定的な確保」「高校の日本史必修化」などの提案が合意された。
保守記事.255 どうする、石原!