見えざる心・16
透明「さて、伊崎さん
大分うつ病への理解が広がったと
想いますが、ここからは泰之くんの
本当の意味での理解者になってもらう
ために、知っておいて欲しいことを
伝えて行きます」
伊崎「は、はいお願いします」
透明「今の時点で、泰之くんの苦しさや
痛みを理解できましたか」
伊崎「えっあっ、た、たぶん・・・」
透明「くすっ いいんですよ
本音で言ってください。」
伊崎「・・・正直、そこまでは理解出来て
いないと思います・・・」
透明「それでいいんですよ」
伊崎「」
透明「理解出来ないなら、理解できないって
ハッキリと泰之くんに伝えてあげて
ください」
伊崎「えっ」
透明「失礼かもしれませんが、正直うつ病の人は
理解出来ているか理解出来ていないか
くらい、簡単に見抜いてしまいます
本当は理解出来ていないのに、理解して
いる振りをされることは、うつ病の人に
とって、偽善に見えたり、余計孤独を
感じたりする切っ掛けになってしまい、
心を揺さぶられる原因になるんです
だったら、わからないものはわからないで
いいんです
そう言ってあげて、それでも彼の力に
なりたいと、彼の気持ちに近づこうとして
あげられれば、必ず泰之くんも心を開いて
くれますから」
泰之「あ、あの~・・・俺、部屋から出てようか」
透明「ううんちゃんと聞いていて
これも泰之くんにとって、治療に
つながることだから」
泰之「そ、そうなんだ・・・」
透明「伊崎さんわからないものはわからない
でいいんです
そこに、理解しようという姿勢があるか
ないかだけなんですよ
大切なのは、今はわからないけど、
理解しようとする姿勢が感じられるか
それは、泰之くんの心が感じ取って
くれるはずです
お母さんのその献身的な想いは
うつ病の特効薬になりかねないほど
大切なことなんです」
伊崎「・・・ごめんね、泰之・・・
・・・お母さん、今はまだわかって
あげられないけど、必ず理解出来る
ように、努力するから・・・
今は、まだ言えないかもしれないけど
もしして欲しいこととか
こうして欲しいとがあったら
言ってね・・・」
泰之「・・・母さん・・・。」
透明「泰之くんお母さんにこう言わせた
自分を責めたりしちゃだめだよ」
泰之「」
透明「うつ病の人は、大抵相手にさせて
しまった気遣いを、自分のせいにして
心を乱してしまうことが多いけど、
それは違うんだ
人の想いは、感じること
そうさせたのは自分ではなく、
そう想ってくれた人の想いを
大切に、自分の心の栄養にして
ゆかなければ、それこそ失礼に
なるんだよ」
泰之「・・・わかった・・・
母さん・・・ありがとう・・・。」
伊崎「」
伊崎さんは、泣きそうな気持ちを抑え
ながら、私の方を向く・・・。
私はその想いを汲み取り、話を進める
透明「よく、うつ病の人に言ってはいけない
言葉があると言われているのは
知っていますか」
伊崎「はいこの前先生に言われてから
少し勉強してみました」
透明「多分、伊崎さんの読んだ本には
こんなことが書かれていたんじゃ
ないですか」
うつ病を患っている人に言ってはいけない言葉
・頑張れ ・負けるな ・わかるよ
・つらいよね ・何して欲しい
・きっと良くなるよ ・何でも言って
・何々してあげようか ・マイナスな言葉
・少しは良くなった ・ごめんね
・心を強くもて ・また~ ・だんまり
・次どうする(後日)
・苦しんでいるとき
(大丈夫 どこが痛いの 苦しいの)
…etc.
透明「こんな感じですかね」
伊崎「確かに、そんな感じでした」
透明「これは、正しいんですけど
説明不足です」
伊崎「えっ」
透明「簡単に言えば、この言葉が
何故いけないのかっていうことが
抜けちゃってるんです
伊崎さんがこの本を読んだとき、
この言葉を言ってはいけない
理由を理解できましたか」
伊崎「あっ・・・出来てません・・・。」
透明「それじゃ~、この言葉をかけられた
ときのうつ病の方の言葉を代弁
してみましょうか」
伊崎「」
透明「よ~く感じてくださいね」
うつ病の方の代弁
・頑張れ
(頑張れないんだよ)
・負けるな
(どうやったら勝てるの)
・わかるよ
(あなたに何がわかるの)
・つらいよね
(私のつらさの何がわかるの)
・何して欲しい
(助けてよ~)
・きっと良くなるよ
(わかったような口きかないで)
・何でも言って
(言えるわけないじゃない)
・何々してあげようか
(押しつけないで)
・マイナスな言葉
(これ以上追い詰めないで)
・少しは良くなった
(見てわからないの)
・ごめんね
(何にあやまってるの)
・心を強くもて
(もうこれ以上無理だよ)
・また~
(好きでこんな状態じゃないんだよ)
・だんまり
(不安になるから何か言って)
・次どうする(後日)
(その日調子が良いかわからないの
ごめんなさい決められない)
・苦しんでいるとき
大丈夫
(大丈夫に見える)
どこが痛いの
(見てわからないの)
苦しいの
(苦しく見えない)
透明「こんな感じかな~
泰之くんどう」
泰之「バッチリです」
伊崎「・・・こ、これって・・・凄い
確かに、これはうつ病を知らない
人が言ってはいけない言葉ですね」
透明「まあ補足説明だけど、ただ使っては
いけない言葉だけを覚えても、
意味を成さないことはわかるよね
この言葉がどういう力をもっているのか
しっかり感じて理解しなければ、
ただ言わなければいいというモノでは
ないと言うことです」
伊崎「凄く、勉強になります」
透明「それに、この言葉でわかることが
もう一つあります」
伊崎「」
透明「それは、自分の気持ちを優先させないこと」
伊崎「自分の気持ち」
透明「このような言葉には、裏の感情がついて
まわって来ます
その根本は心配からくるものだとは
想うのですが、うつ病の人はその裏の裏
まで感じてしまうんです
それは、言葉を言っている本人ですら
気づかないほどの本質的感情
自己満足のための言葉です。」
伊崎「」
透明「これも失礼に聞こえたらゴメンね
例えば、何して欲しい
何でも言って、何々してあげようか
少しは良くなった ごめんね、
大丈夫どこが痛いの苦しいの
と言った言葉の裏には、相手を理解
したいと想う優しさの他にも
己の想いを押しつけてしまう言葉や
自分自身の気持ちを満足させるために
聞いてしまう言葉が含まれているんです
その言葉を使う周囲の人は、あくまでも
相手を思いやる言葉として伝えている
つもりでも、うつ病の人はその裏にある
言葉の意図を的確に捉えてしまい、
そのことで体調を崩してしまうことも
あるんです
それ以外の言葉は、もちろん上辺だけの
言葉として捉えられてしまうので、
論外なのですが言葉の意図をよく
考えなければ相手を苦しめてしまう
口撃と成り得ますので、注意が必要です」
伊崎「そ、そうですね
ちゃんと理由を聞くと、凄く良く
わかります・・・でも・・・。」
透明「確かに、こうやって考えると
かける言葉が見つかりませんよね
でもね、この言葉を言っても
良い方法もあるんです」
伊崎「」
透明「それはね」
うつ病を患っている人にとっては
当たり前のこと・・・。
しかし、その人を心配している周囲から
すれば、非常に難しいこと・・・。
私は、本当の意味で周りの人が
うつ病の方と向き合う方法を
伊崎さんに伝えてゆく・・・。
続く・・・。
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大分うつ病への理解が広がったと
想いますが、ここからは泰之くんの
本当の意味での理解者になってもらう
ために、知っておいて欲しいことを
伝えて行きます」
伊崎「は、はいお願いします」
透明「今の時点で、泰之くんの苦しさや
痛みを理解できましたか」
伊崎「えっあっ、た、たぶん・・・」
透明「くすっ いいんですよ
本音で言ってください。」
伊崎「・・・正直、そこまでは理解出来て
いないと思います・・・」
透明「それでいいんですよ」
伊崎「」
透明「理解出来ないなら、理解できないって
ハッキリと泰之くんに伝えてあげて
ください」
伊崎「えっ」
透明「失礼かもしれませんが、正直うつ病の人は
理解出来ているか理解出来ていないか
くらい、簡単に見抜いてしまいます
本当は理解出来ていないのに、理解して
いる振りをされることは、うつ病の人に
とって、偽善に見えたり、余計孤独を
感じたりする切っ掛けになってしまい、
心を揺さぶられる原因になるんです
だったら、わからないものはわからないで
いいんです
そう言ってあげて、それでも彼の力に
なりたいと、彼の気持ちに近づこうとして
あげられれば、必ず泰之くんも心を開いて
くれますから」
泰之「あ、あの~・・・俺、部屋から出てようか」
透明「ううんちゃんと聞いていて
これも泰之くんにとって、治療に
つながることだから」
泰之「そ、そうなんだ・・・」
透明「伊崎さんわからないものはわからない
でいいんです
そこに、理解しようという姿勢があるか
ないかだけなんですよ
大切なのは、今はわからないけど、
理解しようとする姿勢が感じられるか
それは、泰之くんの心が感じ取って
くれるはずです
お母さんのその献身的な想いは
うつ病の特効薬になりかねないほど
大切なことなんです」
伊崎「・・・ごめんね、泰之・・・
・・・お母さん、今はまだわかって
あげられないけど、必ず理解出来る
ように、努力するから・・・
今は、まだ言えないかもしれないけど
もしして欲しいこととか
こうして欲しいとがあったら
言ってね・・・」
泰之「・・・母さん・・・。」
透明「泰之くんお母さんにこう言わせた
自分を責めたりしちゃだめだよ」
泰之「」
透明「うつ病の人は、大抵相手にさせて
しまった気遣いを、自分のせいにして
心を乱してしまうことが多いけど、
それは違うんだ
人の想いは、感じること
そうさせたのは自分ではなく、
そう想ってくれた人の想いを
大切に、自分の心の栄養にして
ゆかなければ、それこそ失礼に
なるんだよ」
泰之「・・・わかった・・・
母さん・・・ありがとう・・・。」
伊崎「」
伊崎さんは、泣きそうな気持ちを抑え
ながら、私の方を向く・・・。
私はその想いを汲み取り、話を進める
透明「よく、うつ病の人に言ってはいけない
言葉があると言われているのは
知っていますか」
伊崎「はいこの前先生に言われてから
少し勉強してみました」
透明「多分、伊崎さんの読んだ本には
こんなことが書かれていたんじゃ
ないですか」
うつ病を患っている人に言ってはいけない言葉
・頑張れ ・負けるな ・わかるよ
・つらいよね ・何して欲しい
・きっと良くなるよ ・何でも言って
・何々してあげようか ・マイナスな言葉
・少しは良くなった ・ごめんね
・心を強くもて ・また~ ・だんまり
・次どうする(後日)
・苦しんでいるとき
(大丈夫 どこが痛いの 苦しいの)
…etc.
透明「こんな感じですかね」
伊崎「確かに、そんな感じでした」
透明「これは、正しいんですけど
説明不足です」
伊崎「えっ」
透明「簡単に言えば、この言葉が
何故いけないのかっていうことが
抜けちゃってるんです
伊崎さんがこの本を読んだとき、
この言葉を言ってはいけない
理由を理解できましたか」
伊崎「あっ・・・出来てません・・・。」
透明「それじゃ~、この言葉をかけられた
ときのうつ病の方の言葉を代弁
してみましょうか」
伊崎「」
透明「よ~く感じてくださいね」
うつ病の方の代弁
・頑張れ
(頑張れないんだよ)
・負けるな
(どうやったら勝てるの)
・わかるよ
(あなたに何がわかるの)
・つらいよね
(私のつらさの何がわかるの)
・何して欲しい
(助けてよ~)
・きっと良くなるよ
(わかったような口きかないで)
・何でも言って
(言えるわけないじゃない)
・何々してあげようか
(押しつけないで)
・マイナスな言葉
(これ以上追い詰めないで)
・少しは良くなった
(見てわからないの)
・ごめんね
(何にあやまってるの)
・心を強くもて
(もうこれ以上無理だよ)
・また~
(好きでこんな状態じゃないんだよ)
・だんまり
(不安になるから何か言って)
・次どうする(後日)
(その日調子が良いかわからないの
ごめんなさい決められない)
・苦しんでいるとき
大丈夫
(大丈夫に見える)
どこが痛いの
(見てわからないの)
苦しいの
(苦しく見えない)
透明「こんな感じかな~
泰之くんどう」
泰之「バッチリです」
伊崎「・・・こ、これって・・・凄い
確かに、これはうつ病を知らない
人が言ってはいけない言葉ですね」
透明「まあ補足説明だけど、ただ使っては
いけない言葉だけを覚えても、
意味を成さないことはわかるよね
この言葉がどういう力をもっているのか
しっかり感じて理解しなければ、
ただ言わなければいいというモノでは
ないと言うことです」
伊崎「凄く、勉強になります」
透明「それに、この言葉でわかることが
もう一つあります」
伊崎「」
透明「それは、自分の気持ちを優先させないこと」
伊崎「自分の気持ち」
透明「このような言葉には、裏の感情がついて
まわって来ます
その根本は心配からくるものだとは
想うのですが、うつ病の人はその裏の裏
まで感じてしまうんです
それは、言葉を言っている本人ですら
気づかないほどの本質的感情
自己満足のための言葉です。」
伊崎「」
透明「これも失礼に聞こえたらゴメンね
例えば、何して欲しい
何でも言って、何々してあげようか
少しは良くなった ごめんね、
大丈夫どこが痛いの苦しいの
と言った言葉の裏には、相手を理解
したいと想う優しさの他にも
己の想いを押しつけてしまう言葉や
自分自身の気持ちを満足させるために
聞いてしまう言葉が含まれているんです
その言葉を使う周囲の人は、あくまでも
相手を思いやる言葉として伝えている
つもりでも、うつ病の人はその裏にある
言葉の意図を的確に捉えてしまい、
そのことで体調を崩してしまうことも
あるんです
それ以外の言葉は、もちろん上辺だけの
言葉として捉えられてしまうので、
論外なのですが言葉の意図をよく
考えなければ相手を苦しめてしまう
口撃と成り得ますので、注意が必要です」
伊崎「そ、そうですね
ちゃんと理由を聞くと、凄く良く
わかります・・・でも・・・。」
透明「確かに、こうやって考えると
かける言葉が見つかりませんよね
でもね、この言葉を言っても
良い方法もあるんです」
伊崎「」
透明「それはね」
うつ病を患っている人にとっては
当たり前のこと・・・。
しかし、その人を心配している周囲から
すれば、非常に難しいこと・・・。
私は、本当の意味で周りの人が
うつ病の方と向き合う方法を
伊崎さんに伝えてゆく・・・。
続く・・・。
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