Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

透明な血(ホソスジナミダテンジクダイ)

2018-08-24 19:30:03 | テンジクダイ科

空模様は少々不安定、海のコンディションも少々不安定だった本日のやんばるです。

台風19号の影響か、近海に発生した熱帯低気圧の影響か、あるいは二つの影響が連なっているのかも…、って感じです。

週末から来週にかけても、似たような状態が続きそうな雰囲気です。

風は南東~南。曇ときどき晴れ、一時雨。

■■

『毛細血管から得た血液から血球を除き、液体成分のみを取り出したもの』

これ、何だか解ります?

この場合の毛細血管がどこの毛細血管かというと、それは涙腺内の毛細血管。というとすぐに解ったと思いますが…、これは涙のことです。

つまり涙の原料は血液。といってもその98パーセントは弱アルカリ性の水ですが。

弱アルカリ性ということは、重曹を水に溶かしたのと同じような感じでしょうか。溜めると掃除に使えるのかな…。

それはともかく、涙には四つの役割があるのだとか。

その1、眼の表面(角膜・結膜)への栄養補給。

その2、瞼を円滑に動かす潤滑剤。

その3、細菌・紫外線から目を守る防御壁。

その4、雑菌の消毒。

あらためて役割を知ると、涙頑張ってるなぁ…って思えたりも。

涙というと目から溢れ出る滴だけをイメージしてしまいますが、分泌された涙は眼の表面を通過したあと、なんだかんだで再吸収されるのだそう。

いわゆる『泣いている』という状態でなくても、涙は出ているわけですね。1日平均2~3ccは分泌されるのだそうです。

因みに激しく泣いたときに鼻水が出たりしますが、あれは涙が鼻涙管を経て鼻に流れ込んだものなのだとか。

また通常の涙の他にも、タマネギを切ったときやあくびのときに出る涙などは反射的な涙と分類されるのだそう。

さらに涙の分類にはもう一種あって、それは感情の涙。悲しみや喜びで感情が高ぶったときに多量に分泌される涙ですね。

この涙はストレスホルモンを含んでいて、涙を流すことでストレスホルモンを排出しているという説があるのだとか。

あるいは泣くことで、エンドルフィン(幸福ホルモン)が出るという説もあるのだそうです。

悲しいときにも嬉しいときにも、涙を流すことは良いことなのかもしれませんね。

■■

さて…

〈テンジクダイ科ナミダテンジクダイ属ホソスジナミダテンジクダイ Nectamia fusca 18年7月17日 沖縄島安和〉

画像は幼魚。

学名種小名は『黒ずんだ』の意。

眼から頬部に(涙のような)先細りの黒色斜帯があるのが、ナミダテンジクダイ属の特徴です。

感情が高ぶっているのかも…。

 

コメント
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