Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

ギリシャの6(テングハギモドキ)

2018-12-14 19:13:56 | ニザダイ科

日中は陽光サンサンだった本日のやんばるです。

それでも風のヒンヤリのほうがまさっていたような感じでしたが。

この先は気温のアップダウンが激しい一週間になりそうです。

寒気と暖気が鬩ぎ合っているようですね。

風は北東~北。曇のち晴れのち曇。

■■

『ハニカム(honeycomb)』という言葉をご存じでしょうか。

正六角形または正六角柱を隙間なく並べた構造をハニカム構造といいます。

ハニカム(honeycomb)は、honey=ミツバチとcomb=櫛が繋がった言葉で、ミツバチの巣のこと。いやこれだとミツバチの櫛では、と思ったりもしますが、combには、同じ形のものが均等に密集している状態、というような意味もあるのだとか。

ミツバチの巣は、彼らが分泌する蜜蝋からできています。ミツバチの寿命は約40日なのだそうで、一生に分泌できる蜜蝋の量も限られています。したがってできる限り効率よく巣を作る必要があります。最も効率のよい部屋の形は円形ですが、これだと部屋同士の間に隙間が出来てしまいます。一つ一つの部屋の面積を最大に出来て、尚かつ部屋同士を隙間なく並べられる形が、正六角形なのだそうです。

というわけで、正六角形を隙間なく並べた巣をミツバチは作るのですが、この巣は結果として効率の問題だけでなく、高い強度を持つ構造でもありました。例えばニホンミツバチの巣は4000個の正六角形の部屋を持ちますが、壁の厚さが0.1ミリなのに対して、内部に2キロの蜜を保存できるのだとか。

このハニカム構造は、強度の他にも音や衝撃を吸収できたり断熱効果もあるのだそう。

飛行機の翼やF1のモノコック、デジカメのCCDセンサやスピーカー、最近では駅のホームの落下防止扉等々、ハニカム構造は様々な分野に利用されています。

さらには、六角形結合のカーボンナノチューブという原子レベルのハニカム構造の新素材を実用化して、宇宙ステーションと地上を結ぶ宇宙エレベーターなるものも計画されています。

六角形は英語でHexagon(ヘキサゴン)。ヘキサが6の意味ですね。これはもともとギリシャ数字です。

高校化学のベンゼン環でギリシャ数字を暗記しませんでした?

モノ、ジ、トリ、テトラ、ペンタ、ヘキサ、ヘプタ、オクタ、とかって…。

■■

さて…

〈ニザダイ科テングハギ属テングハギモドキ Naso hexacanthus 18年11月15日 沖縄島安和〉

画像は幼魚。

学名種小名は『六つの棘のある』の意。

学名に6を表すヘキサ(hexa)の接頭辞がついてます。

本種の背鰭は6棘ですが、そのことでしょうか。

 

コメント
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