Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

正体見たり…(ホシススキベラ)

2019-07-30 20:40:42 | ベラ科

連日真夏日、連日灼熱~なやんばるです。

半島南北のどちら側も凪な日が続いてます。

浅場の水温は30℃、-20mまでいっても28℃なこの頃です。

週間予報によると週末辺りから雨交じりの空模様のようですが、気温はずーと真夏日が続きそうです。

風は東。晴れ。

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今日は全国の600以上の地点で真夏日を観測したのだとか。全国的に厳しい暑さが続き、熱中症で搬送される人の数も増えているようです。

いろいろな暑さ対策がありますが、きもだめしやお化け屋敷なんかもその一つで、この季節の風物詩ですよね。

お化けと言えば、『幽霊の正体見たり枯れ尾花』なんて句があります。

恐怖心や疑いの気持ちがあると、何でもないものまで恐ろしいものに見えてしまう、という意味の慣用句としても用いられますよね。

まさにそういう心理に働きかけるのが、お化け屋敷なのでしょう。

ところで、この『尾花』って何でしょう?

『尾花』とは、ススキの別名なのだとか。風になびく穂が、動物の尾っぽのように見えることに由来しているのだそう。

『萩の花 尾花 葛花 瞿麦の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花』

と詠んだのは山上憶良で、これは秋の七草。春の七草はそれを食して無病息災を願いますが、秋の七草はその美しさを観賞して楽しむものなのだそう。

ススキって、美しいですかね。ちょっと微妙な感じもするのですが…。

話を前述の句に戻して、尾花は秋のイメージ。お月見に飾ったりしますもんね。さらに枯れ尾花は冬の季語。枯れてますからね。

するとこの句は冬に詠まれたのでしょうか。まあ、幽霊そのものは夏だけのものではありませんけど。

この句は江戸時代の俳人、横井也有が詠んだのだそう。ただ本当は、『化け物の正体見たり枯れ尾花』という句だったのだとか。

それがいつの間にか変化して、広く知られるようになったのだそうです。

より涼しさを感じることができるのは、幽霊か化け物かどちらでしょうねぇ。

やっぱり、幽霊かな…。

■■

さて…

〈ベラ科カンムリベラ亜科ススキベラ属ホシススキベラ Anampses twistii 19年6月17日 沖縄島安和〉

画像は幼魚。

学名種小名は『 Twist 氏の』の意。献名ですね。

この子なら、観賞して楽しめる尾花だと思えるのですが…。

 

コメント
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