Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

中風のお守り(アミメサンゴガニ)

2019-11-05 20:19:11 | エビ・カニ類

北寄りの風は少し強めでしたけど、たっぷりの陽光が心地よかった本日のやんばるです。

南の海上には台風があったり、熱低があったりしてますが、沖縄島には近づく気配なし。

台風のシーズンも終わったようで、季節が一つ進んだ感じのこの頃です。

週末にかけては少し冷え込みそうな予報になってたりしますし…。

風は北東。晴れ。

■■

『一網打尽』

悪党の一味を一挙に一人残らず捕まえること。

これは中国の二十四書の正史の一つ、『宋史』の故事が意味の由来なのだとか。当時の検察官が政府の公金不正流用疑惑を調査し、その現場をおさえて一斉逮捕したときに、「吾、一網打尽せり」と叫んだことからこんな意味で使われるようになったのだそう。

とはいえ、もともとの意味は単に『網を打って一度に多くの魚をとらえる』というものだったよう。もちろんこの場合の『網』とは、『漁網』のことですね。

漁網は漁具のなかでも大量の水生生物を採捕でき、高い漁獲収益を期待できる漁具ですが、そもそも網ってどのくらい昔から存在していたのでしょうか。

古代ローマにはレティアリウスという剣闘士がいたのだそう。これは日本語では『網闘士』あるいは『投網闘士』または『投網剣闘士』などと訳され、投網を使って敵を絡め取り銛で戦う闘士なのだとか。

だから少なくとも古代ローマでは、網は道具として確立されていたということなのでしょう。

日本にも夏の季語として『投網』はありますし、相撲の決まり手の一つに『網打ち』なんていうのがあるのだとか。

また古くから網目模様は、着物や食器に用いられていますね。なんでも縄文土器にもみられるのだそう。

『一網打尽』の言葉のように、敵を一度に捕らえつくして勝利を得るとして、網目模様は武将の紋章にも喜ばれたのだとか。

あるいは『一網打尽』のもともとの意味から、『たくさんの幸せをとらえる』という意味で縁起の良い模様だとされているのだそう。

この模様の食器を使っていると、『中風(いわゆる脳梗塞)』にならないためのお守りになると言われているのだそうですよ。

■■

さて…

〈サンゴガニ科サンゴガニ属アミメサンゴガニ Trapezia septata 19年9月27日 沖縄島安和〉

とても縁起の良い模様を纏ったサンゴガニ。

この画像、中風のお守りになるかな…。

 

コメント
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