10月5日ソワレの観劇記です。本編は割愛して終演後のDark Nightをメインで
一応(笑)迷いに迷って
ポチッと
追加。程良いお席が残っていたし~~
11列目の上手側で思いの外観やすかった上に終演後のDark nightでは内野さんが座られた場所の延長線上だったのでバッチリ表情が見えたので良かったです。トークショーの内容についてうろ覚えの部分はご容赦ください
あと公演内容のネタバレありなので未見の方は要注意でっす。
終演後、散らかり放題の舞台はスタッフの方がほうきで掃いてお片付け~~と言っても椅子を並べるのに邪魔にならない程度なのでほぼ後方に押し込んだだけの軽い感じのお片付けでしたが
司会進行は演出補の薛珠麗さん。以前レミゼ英語の講座で興味深い話をたくさん聞かせていただいたことがあるのですが、海の向こうの“異”を実感していらっしゃる方だと思ったんですよね~~そういう方がテキパキ仕切ってくださるので濃厚な舞台話が次々と飛び出してきてホント充実したDark Nightになりました。冒頭、薛さんからDark Nightについての説明があって(後で内野さんからただのアフタートークでしょ?と言いたい放題のツッコミが
)、内野さんと音尾さんが登場!内野さん、劇中で使っていたビール瓶を手にしていて飲みながら歩いてきて……薛さんにビールを勧めるものの、ビールは飲めないということで断られてました。ま、中身は入っていなかったんだけど。
トークは予め決められているテーマ毎に進行。最初は演出のスコット氏について。内野さんは、アメリカ人演出家とお仕事をするのは初めてだったそうで「非常にアメリカ人らしい方だった」とおっしゃっていました。合理的で言っていることが分かりやすいので違和感を持つことがなかったとか……全くThe New Groupでやっていることと同じ形だったそうです。スコット氏自身、初日が終わった後に自分たちの仲間とやっているのと同じ気持ちだったと言ってくれたそうで(初日に客席でお見かけしましたよ~♪)内野さんも音尾さんも喜んでましたね~~そしてこのDark Nightにもいてほしかったと……「とっととアメリカに帰っちゃいました」と内野さん(笑)音尾さんも「さびしいよね」と。
お稽古も日本ではなかなか出会えない衝撃的なことの連続だったみたいです。音尾さんのお話では、普通は「はい、始めて!」と演出家がスタートさせるのに、スコット氏は「いつ始めてもいいよ~~君たちの準備ができてなかったらまだやらなくていいよ~」みたいな感じだったそうです。内野さんも「よーい、スタート!」「え、なんで始めないの?」と日本でありがちな
光景の真似を……何かやんちゃな面が垣間見られた気が
ただ、稽古も佳境に入ってきて時間がなくなってくると「早くやって、早く早く」と急かしていたそうです……ヲイッ!ここで内野さんがスコット氏の真似???I will go homeと内野さんの口から英語が飛び出し……他でもI'm proud of you(内野さんたちが良い芝居をした時に本当に目を真っ赤にして言ってくれたそうです
)とか、That's TRUE WEST!とか……うぅ~~萌え萌えしちゃう
でも日本人は控えめな人種だから←内野さん談
なかなか素直に褒め言葉を受け入れられなくて、そういう姿がスコット氏には理解不能だったみたいで「どうしてこんなに褒めているのに嬉しがらないんだ」と言ってたそうです。内野さんは「えーー本当ですか」と斜めに受け取るわ、音尾さんはアメリカ人のストレートさに触れてひねくれた自分の人間性を疑うわ……まぁ分からなくはないですけどね~~こういう“慎ましい”部分(笑)
2つ目のテーマは内野さんと音尾さんがリーとオースティンの役替わりをしたらどうなるか?という話。何よりもじいが気持ちいいと思ったのが変な遠慮のない答えだったこと!ありがちなのが相手の役を自分がやることへの変な気遣いと遠慮と辞退……そんなのとんでもない!的な発言がなくて、お二人とも是非やってみたいとおっしゃっていたんですよね~~そこら辺も本物の役者同士の尊敬と信頼があるからなんだろうな~と思って嬉しかったです。二人ともためらいなく「オスですから」という発言もされていたし。実際、アメリカの公演ではリー役とオースティン役の役者さんたちが交代で演じているそうです。でも当のスコット氏はあまり好きではないようで、最初は今回の日本版でも役替わりの案が出たけどボツになったとか。内野さんも2役をやると深い部分まで突き詰められないので浅くなってしまうと懸念されていました。確かに、、、その手の「器用さ」はない、ないところも魅力なんだけど
難しいんだろうな~とは思いました……が
ちょっと観てみたい気も
2、3公演でもいいから~って、やっぱり難しい……か
内野さんは最初にオファーが来た時にどっちの役でもいいと思ったそうですが、まぁリーの方が来るだろうなと(笑)←図星☆自分の中にどちらの役の部分もあるので~ということでしたが、もしオースティンの役が来たら是非やりたいとおっしゃっていました。そうそう、オースティン役について聞かれた時に相手役がやっていることだから見えているものがあるけど~という感じで薛さんに言われて「人の芝居をとやかく言わないですから、そんなことは聞かないでよ
」とわざと慌てふためきながら答える場面があって面白かったです。オースティンという人間は世の中のルールをわきまえて抑圧しながら生きているから最後に爆発してしまうところには共感できるところがあるとのことでした。一方、リー役を振られた音尾さんも「もちろん受けます」と快諾。ただ、内野さんのようなワイルド感、重厚感を出せるかどうか心配してました(爆!)日本でも屈指の男の中の男だから!と……内野さんは髭さえ生やせば大丈夫と
あと、音尾さんがリーを演じた時に内野さん演じるオースティンに勝てるかどうかも心配していましたね~~確かに、、、観てみたいぞっ
お稽古での「兄弟」エピソードも披露
音尾さん自身2人兄弟の下の方なので、弟の気持ちや要領がよく分かると……お稽古でまずダメ出しされるのは兄リーを演じる内野さんだったそうです。Seiyo, you are too bigと言われているのを弟気質の音尾さんが聞いて自分は芝居がデカすぎると言われないようにしようといろいろ対策を練るんだけど、2幕の稽古でTakuma, too big!と同じことを言われてしまうという
too bigというのが一番堪えたそうで、アメリカではそんなデカイ芝居はしないとスコット氏。でも感情表現が豊かで「このシーンが決まらないとTRUE WESTはおしまいだ」なんて脅迫めいた大袈裟なことまで言っているのも彼という(笑)
トースターとパンの話も出ましたね~~
パンを踏みつけるシーン、じいもエンゲル係数が高い舞台だなぁとか勿体ないな~とか思っていましたが、内野さんはいつもゴメンナサイと思いながら踏んでいるそうです
トースターでパンが焼けるタイミングは毎回違っているとか……初日があまりも絶妙なタイミングで食パンが飛び出してきたのでテレビみたいに秒刻みの演出になっていて合わせているのかと思ったら公演毎のアドリブみたいな感じになってるそうです。なので音尾さんの表情も毎回違うって
それにしても、、、最後は散らかり放題になる舞台上。毎回スタッフの人たちが片づけるのは大変で頭が下がりますと皆さん口々に……いや、さんざん物をばらまくのは貴方だから!と突っ込みたくなったわ~~
3つ目のテーマは衣装やヘアメイクについて。まず話題に上がったのが菅原大吉さんのアノ衣装
当時のハリウッドのプロデューサーのえげつなさを出した違和感ない衣装という印象だったとか。日本にもこういう感じのプロデューサーがいたかもしれないと……確かに!何かこういうイメージってありますよね~~
金髪の鬘が妙に似合う菅原さんということでしたが、リーの髪型についてはスキンヘッドにする案が出たとのこと。内野さんは全然驚かなかったと……そりゃそうでしょ~~眉毛がなかったこともあったし驚かないわ~~
でも諸事情で……ってか次の仕事が~ってポロッと言ってしまった内野さん
何だろう何だろう???楽しみにしてますよ~♪やる気満々だったけど断念したそうです。でも今の髪型もリーらしいのでイイ感じとか。時代にあって粗野でだらしないけどセクシーで……セクシーという部分はスコット氏は拘ったそうです。舞台稽古の時に「Seiyoはあんなにセクシーだったんだな~」と、、、もちろんリーとしてという意味で、ということですが、ムフフ~~そうなのそうなの~無駄すぎるほどにそうなのよ~と
そしたらそこで音尾さんが「僕にはセクシーとかないの?」と若干やさぐれはじめ……しかも衣装合わせもテキトーで(笑)稽古初日にオースティンの役どころに合わせてユニクロで襟付きのポロシャツとズボンを買って着て行ったら、そのままそういう感じの衣装にされてしまって衣装合わせも数分で終わってしまったと
そんなわけでセクシーを感じさせる暇もなくてショックを受けた音尾さん。いざという時はスキンヘッドも辞さないと(笑)初日に来ていたスコット氏やThe New Groupの方々、も来ていたんですね~~みんなスキンヘッドであれがアメリカのセクシーだ!と……確かに目立ってたなぁ
最後に内野さんと音尾さんから挨拶あり。お二人とも終演後ということで脱力気味……激しいお芝居ですからね~~内野さんは「芝居が終わるとボーっとしちゃうので、特にいうことはないんですけどありがとねという感じで」、音尾さんは「早くお風呂に入りたい」と……そして観客の皆さんへのお礼&薛さんへの感謝でDark Nightは無事に終了
いや~~本当に本当に濃厚な時間で充実感いっぱい。随所に内野さんの英語が聞けたし~~何よりも今までにない異国の雰囲気たっぷりの舞台の魅力がヒシヒシと伝わってきて、その場にいられたことに感謝です。楽しかった~