＜存在していないもの＞

特殊なこと、自分の常識で理解を超えているもの、というのがこの世にはある。　


どんな荒唐無稽に見えるものであれ、「そんなものは＜絶対に＞存在しない」と言ってしまうのは、それ自体が強い信仰だ。　　

あらゆることがらにおいて、「絶対にない」と言い切るのは難しい。　
科学でも学問でも、「ある」ことの証明は探してしまえばそれで証明できるけど、「ない」ことの証明は難しい。


深海生物もジャングルにいる奇妙な昆虫でも・・・、その存在を確認するだけで、自動的に「ある」という証明ができてしまう。
そういう意味でも、＜存在していないもの＞を「ない」と証明するのは不可能に近いんだと思う。　


そして、どんなことであれコトバとして表現できた以上、そういう意味では「存在している」んだと思う。
だからこそ、あらゆるものが＜存在している＞と仮定したほうが　実際的だ。


そういう風に心を開いた状態でいれば、この世界は生きやすく、そして楽しい。
偏見や決めつけのような自分中心の世界の見方も、いつのまにか霧の中に消えていくものだ。


＜存在していないもの＞は＜存在していない＞と言うと、なんだかコトバ表現での限界を感じてしまうけれど。