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金澤翔子さんの書画展の最終日(伊藤忠青山アートスクエア)に間にあった・・・。
彼女の書は何の迷いもない。
迷いやおそれを予感させるものが一切存在しない。
すべての線が当り前のように、すべてが必然的な動きで流れている。衝撃的な書だった。
やはり生で本物をダイレクトに見るのは、違う。
水の中にものを落とすと、そこに水の波紋が生まれる。
二つ落とすと、二つの波紋は合成されて複雑になるが、それは自然の造形の中で必然的な形でもある。
金澤翔子さんの書はそういう書だった。
自然の中で水の波紋が起きて、その文様は複雑なのだが、確かなシンプルな原理に従っていて、その造形にはすべて必然さを感じるような、そういう形であり線。
彼女はダウン症だった。
それは当時のお母様(翔子さんは、お母様と呼ぶ)を自殺や心中まで追い詰めるものだった。
ただ、翔子さんのお母様は黙々と彼女に書を教えた。15年の書の修行はこうしてすごい次元で花開くことになる。
翔子さんは競争社会を含めた<比較>をベースとする社会に一切所属しなかった。
そのことで、争いや対立のない、愛と調和しかない本来の有り方そのもので、これまで成長し続けたのだった。
だからこそ、書の中には一切の混じりけのない純度100%の愛や調和が刻印されている。
その書には何か相対化されうる要素が一切なく、すべてが絶対性と必然性だけで構成されている。
(写真撮影OKですよと言われましたので、こちらも共有させて下さい。翔子さんもおられたので、ミーハーに書画集にサイン頂きました。)
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●『雲従龍(くもはりゅうにしたがう)』→雲は、龍が現れるのに従って生じる。
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●『無一物中無盡蔵(むいちもつちゅうむじんぞう)』→人間は何も持たない無一物が本来の姿。そこに徹すると、逆にすべてが無限に出現する自在の境地が開ける。
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●『雪月花(せつげつか)』
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●『仏は常にいませども 現ならぬぞあわれなる 人の音せぬ暁に ほのかに夢に見えたもう』(「梁塵秘抄」後白河法皇編纂)
→仏様はいつもいらっしゃいますが、現実にはみえません。夢の中でほんのかすかに会えるのです。
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スイッチです。
彼女の書、生きるこもごものことが
表現されているように思えます。
棟方志功の字にそっくり。
棟方志功の書いた「南無」という字に
そっくりです。
イナバさんの表現もすばらしい!
なんかかなりすごい!そんな文字がうまい印象なかったけど(笑、さすがですね。
たしかに、棟方志功の字もかっくいいですよね。彼も絵と文字とが分離されていなかった人です。
ぜひ生の翔子さんの文字をいつか見てみてくださいー。すごいPowerとEnergy感じます。