観測にまつわる問題

政治ブログです。「保険」「相続」「国民年金」「AIロボット」「運輸エンタメ長時間労働」「GX」を考察予定。

首相の要請の影響と雑感(国益を損ねているのは誰だろう)

2011-05-07 10:11:29 | 日記
首相の要請が受諾されれば、どうなるか、その影響について読売新聞が詳しく記事を出しているので、引用し問題点を明らかにしつつ、ならば何故そうなるのか背景を探っていく。※アンダーラインは筆者。

浜岡原発、全基停止すると夏場の供給力に不安も(2011年5月6日22時03分 読売新聞

>また、中部電は東日本大震災後、東京電力と東北電力に約40万キロ・ワットの電力を供給して支援しているが、今後、支援継続が難しくなることも考えられる。

浜岡停止要請、トヨタなど節電で操業に黄信号(2011年5月6日22時31分 読売新聞)

政府内で十分な検討の形跡なし…浜岡原発停止(2011年5月7日08時07分 読売新聞)

>首相の指示で原発事故対応にあたっている細野豪志首相補佐官は6日夜、首相官邸で記者団に「首相は4月の初めあたりから浜岡原発を非常に意識していた。難しい判断だったが、国民の安全をないがしろにできない。相当、悩んだ上での判断だった」と述べ、停止要請が首相自身の強い意思だったことを明らかにした。

※MSN産経では急な決断説を流しているが、これは怪しいと思う(※次の記事でこの部分に関し若干の訂正あり。5月8日)。市民運動家出身(元々日本の左翼は反原発)で原発専門家を自認する首相が浜岡の運動について知らなかったはずはなく、首相は脱原発的なことを言った谷垣氏に震災担当相を提案しているという実績からもチャンスを探っていたことは容易に推察できるからだ。国民の支持は脱原発にはないと知りながらも、左翼であるがゆえに、脱原発の流れを創るチャンスを伺い行動してきたと考えるのが妥当というものである。

浜岡原発停止なら、中部電力の赤字避けられず(2011年5月7日00時24分 読売新聞)

中部電力へ5社が供給可能…ただし自社管内優先(2011年5月7日00時51分 読売新聞)

政府から緊急の原発安全対策を求められ、定期検査中の原発の運転再開時期が不透明になった。

安全性に問題が無ければ、ただでさえピンチの日本経済には、原発を止める遊び(運動)につきあう余裕はないと言えるだろう。ここで気になるニュース。

米ホワイトハウス、原発テロの可能性に警鐘(2011年5月6日19時08分 読売新聞)

分りきっていることをこういうタイミングで出してくるアメリカの意図は、浜岡原発を停止の動きを知って、あるいは自ら創って、トヨタに止めを刺しGMやホード・クライスラーを援助したいということではないか(オバマ大統領の支持基盤にはデトロイドの労働組合があるから、そうした圧力があったことは容易に考えられる)。同盟国と言えども、ここまでやるのがアメリカ流なのだろう。

無視しとけばいいのだが。トモダチだからこんなことで怒ったりはしない。国益が大事はお互い様ということで。

無論テロ対策を軽視するわけではないが、アメリカだってフランスだって原発を止める気などないのであって、対策をとれば運営に問題があるとは考えにくい。アメリカこそもっとも原発テロを警戒しなければならない立場なのである(それもあって警告を出したのだろうが)。

また、テロリストは大体核兵器を欲しているものなので、反原発ムードが広がることは寧ろ都合が悪いということも指摘できる。

ところで、MSN産経(特に政治)を見ると、「浜岡原発停止」というセンセーショナルな見出しで停止に追い込もうという意図が透けて見えている。あくまで要請は要請であり、他の新聞はぐらいはついているのだが。

勿論本当は要請に従う義務はないと分って書いているので、無視して問題ないと言える。しかし、煽りは分るが、何でMSN産経が反原発を煽ろうとするのかを考えてみないといけない。別に国民は原発を特に不安視してないし、そもそも保守派は大体原発を推進してきたのだ。今更反原発でしたなどと言っても通用しまい。何処か他所から妙な圧力を感じて焦っているようにも見える(反原発団体の圧力にビビるようなタマだとは勿論思ってない)が、国益を言う保守ならせめて意見ぐらいはドッシリ構えてもらいたい。

浜岡ショック他の原発に…津波対策追いつかず(2011年5月7日09時16分 読売新聞)

>菅首相が6日、中部電力に対し、稼働中の浜岡原子力発電所4、5号機を含め全号機の運転停止を要請したのは、東日本大震災を受けて、切迫している東海地震に備えた同原発の津波対策などが現時点で「不十分」と判断したからだ。

リスク評価で教科書的なことを言えば、十分などないと言える。その辺を歩いていても事故にあう可能性はあることは誰にでも分る。しかし、だから外に行くなという馬鹿なことを言う人はいない。当然当該行動のリスクともたらされる利益を考慮して判断すべきなのだが、浜岡原発のある東海地震が想定されている静岡県を筆頭に津波対策など何も考えていないので、津波を心配するのはビビりすぎと考えていいだろう。被災地域は余震による津波を勿論警戒すべきとは思うし、原発が福島を教訓にとれる対策は取って更に安全度を高めることには賛成するが。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿