観測にまつわる問題

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野菜の価格上昇と経済

2018-05-26 23:47:32 | 政策関連メモ
少し前に茂木敏充経済再生担当大臣が野菜価格の上昇がGDPの減少の一因と指摘したのですが(例えば景気緩やかに回復しているが、一層の取り組み必要=茂木経済再生相 ロイター 2018年5月16日 / 19:08)、野菜価格の上昇が消費者マインドに影響してGDPが下がるってどういう意味なんだ?と思い、野菜って価格が上がっただけで買われなくなるんだなぁというようなことをツイートしました。

野菜に価値があると思われていれば、価格が上がっても買い控えなんかありませんし、食欲があれば野菜以外のものを食べるだけです。今の日本経済は値段が高いというだけで買い控えになってしまうのかもしれませんが、これがデフレマインドでしょう。OPECはしばしば石油を減産して値段を吊り上げようとしますが、通常石油の値段が上がったところで売り上げは減るどころか上がります。それが必要なものだからです。わざわざ儲けを減らすために供給を絞る馬鹿はおらず、儲けるために供給を絞っている訳です。野菜も必要だと思われていれば、天候不順だろうが何だろうが価格が上がって儲けが減るとは考えられません(野菜は寧ろ豊作だと価格が下がりすぎるので畑の肥やしになります:キャベツを大量廃棄するのはなぜ?交付金も関わっていた! ネタリアン)。使える金が一定だとキャベツに使う金が増えても他の贅沢品が削られるのかもしれませんが、ここはキャベツが高いから(節約志向が高まり)消費マインドが冷えたと仮定します。典型的なデフレマインドでしょうが、こんな現象が起こって経済が上手く回る訳はありません。日本もかつてはそんなことはなかったはずです。

給与が上がって緩やかなインフレになればこの辺も解決するかもしれませんが、ここでは付加価値と野菜の価格上昇について考えてみます。高くてもしゃあない野菜を買いたいと思われている時が野菜の付加価値が高い状態と言えるでしょう。これは野菜に拘りがある方々に対する産直でも解決するかもしれませんが、ここでは野菜一般がとにかく価値ある必要だと考えられる方法を考えます。普通に考えると必須の栄養素が野菜にあると考えられていれば、価格が上昇しても買い控えはありません。

野菜の必須栄養素とは何ぞやで検索してみると、加熱野菜が良いという加藤達夫という食生活ジャーナリストの方の記事が目につきました(生野菜と加熱野菜、健康にいいのはどっち? WEDGE 2017年3月6日)。何でも日本人はビタミンCは足りており、他の栄養素は野菜以外でとれるから、不足しがちな食物繊維をとるために野菜を食べろで、それには軽い葉っぱ系より重い加熱野菜(カボチャとブロッコリー、ダイコンやカブ、タケノコやレンコン、トマトやナス)をとると良いのだそうです。門外漢ですが(消費者は大抵門外漢です)何やら論理的で説得力がある気がします。全部美味しく食べられますが、大根のおでんやタケノコ、(スパゲッティに入っている)トマトやナスあたりは筆者の中ではかなり好物の部類です。少なくとも筆者は意識して食べてみるのもいいかもしれないで興味がわきました。

まぁ野菜にもいろいろあるのでしょうが、野菜は必要!で消費者を説得し豊作不作を関係なくしてしまうのも付加価値の創造の一種だと思ったのですが、どうでしょうか?

少し話は変わりますが、経済でひとりのスーパーマンが全てやるということはできません。一人一人がそれぞれの仕事で付加価値とは何ぞを考え試行錯誤していくことが大切だと考えます。先の記事で触れた新生産性立国論には細かい日本の宅配サービスは不在が多くということは求められていないから止めた方がいいんじゃないかと提案されていましたが、その通りかもしれず付加価値が低い仕事は無理せず止めて人件費を(少々)節約しても働き方改革してもいいと思います(ポストを準備している家庭は安く配達して(不在でも放り込んでおけばいい訳です)、手渡しで配達は不在リスクがあるので別料金をとってもいいと思います)。無理な仕事がなくなれば人手不足の業界は人も集まり易くなるでしょう。とにかく誰も求めていない(買われない)仕事は経済の観点からは悪で、趣味でやればいいんじゃないですか?ということになります。遊びでやっているような仕事はある程度経済が活性化したら競争に敗れて退出することになると考えられます。好きこそ物の上手なれですが、求められなければ仕事としては続きません。ただし皆同じサービスならどうにかなりますし、どうにかなってきました。これからは優れた会社が優れた仕事(付加価値の創造)をして生き残っていくというサイクルを目指していくべきです。こうした説を流布しながら、最低賃金でスイッチを入れていくというのが今考える筆者の日本経済再生策です。


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