昨日は子どもの思いと親の思いと、支える思いがあふれるとってもいい集会でした(^^)v
24時間人工呼吸器を使う歩さんは一昨年から、卒園した保育園で働いているそうです。
子どもたちから「あゆみお姉さんって死んでるの?」と聞かれショックだったという話はつい笑ってしまいました。
「死んでないよ。ちゃんと手動いてるでしょ」
「ふーん、そうなんや」
そんな会話から始まり、やがてごく当たり前の子どもたちとの会話につながっていく様子に、子どもたちは信じられるという思いが強くなります。
「あゆみお姉さんって、声が出ないのにどうやってお話するの?」
「文字盤でお話するんやで」
「私も文字盤したい」という子。
ヘルパーさんより先に、歩さんの「ことば」に気づき、「文字盤してって言うてるで」という子。
つばがたまっているのも、ヘルパーさんより先に気づく子。
「うさぎ好き?」
「ミッキー好き?」と聞いてくる子どもたち。
そして、歩さんの「はい」「いいえ」のサインである「舌を動かす」「眉間にしわを寄せる」という表現を、教えられなくても気づく子どもたちには、やっぱり大人はかなわないなと思います。
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歩さんの話のあとは、今年1年生になった京ちゃんとお父さんの学校生活の様子が楽しそうに続きます。
京ちゃんの話を聞きながら、20年前に、新潟で初めて会った歩ちゃんを思い出していました。日本で初めて、呼吸器をつけて地域の小学校に通った歩ちゃんにとって、両親にとって、あの時、20年後はどんなイメージの未来だったのだろうと思いました。
あの時の歩ちゃんと同じ一年生の京ちゃんの目の前には、大人になった歩さんの姿があります。
自立生活を始め、保育園で働く歩さんという希望が、当たり前の未来としてあります。
そのことの希望がどれほどの宇宙なのか、私には想像もつきません。
そして、20年前の歩ちゃんと両親の覚悟もまた私には想像もつかないものだったのだと改めて思います。
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かいと君はもう3年生。
木村さんの話を聞きながら、3年前の流山の学習会を思い出しました。
当時、千葉で気管切開の子に看護師がついたことはありませんでした。
それなのに、相談会にきた木村さんに、「大丈夫、大丈夫、親のつきそいなしで普通学級で大丈夫」と、根拠のない自信たっぷりに話せたのはどうしてだったか。
それは、歩さんや折田涼さんに出会っていたからです。
歩さんや涼さんの両親の思いに出会っていたからです。
だから、かいとくんの両親の話を聞き、親の思いを聞くだけで、ただ大丈夫と思ったのでした。
幸いなことに、その年、3人の子どもたちに看護師がつき、普通学級に入学できることになりました。
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歩さん、京ちゃん、かいとくんの話の後。
来年入学予定の医療的ケアを必要とする3人の子どもたちと両親の思いは、20年前の歩ちゃん、3年前のかいとくん、1年前の京ちゃんと両親の思いに重なりました。
去年、このブログを通じて出会ったまこさんとKさんにも、私は「大丈夫、大丈夫、親のつきそいなしで普通学級に行こうよ」と、言ってきました。
その大丈夫の根拠は、歩さんの存在であり、かいとくんの存在であり、京ちゃんの存在と、親の覚悟、親の思いを見てきたことでした。
それと、3年前の千葉の集会に、「もし、愛知でも同じような願いをもつ子どもに出会った時のために」と参加していたkawaさんがいたこともまた、私の「大丈夫」な根拠でした。
昨日の学習会に参加して、私はやっぱり「大丈夫」と思いながら帰ってきました。
会場には、子どもたちを支える100人以上の大人の思いがあふれていました。
会を運営するお父さん、お母さんたちの覚悟と思いがあふれる会でした。
なにより、来年一年生になる「後輩」を応援する、歩さん、京ちゃん、かいとくんの思いがみえる会でした。
来年就学の3人に、まだ教育委員会のOKが出ている訳ではありません。
でも、やっぱり私は「大丈夫、大丈夫」と思います。
あの場にあふれていた、子どもを思う親の覚悟と思いより強いものはありません。
なにより、その親の思いをいっぱいに浴びて、友だちを、親を、大人たちを信頼できる子どもたちの希望が、大丈夫でないわけがありません。
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