私の出会ったきょうだいたち(その1)
きょうだいが「同じ子ども」でいられるかどうか。
それは、障害の有無とは関係がない。
家ではただの子ども、同じ子ども、同じ「きょうだいの一人」だけれど、学校では「違う」扱われ方をする「子ども体験」がきょうだいそれぞれにある。
家の中では考えないことを、学校は考えるように迫る。
「同じ子ども」でいるために、きょうだいに「選択の余地」はあるか。
きょうだいが積極的に意見を言ったり、「関わる」ことができるか。
「同じ子ども」でいることを、あきらめたり、迎合するためでなく。
たとえば、親がきょうだいについて話す時、きょうだいはどれほど正直でいられるか。
親にとって、きょうだいみんな「同じ」であること、「一緒」に育ってほしいと願いを持っていること。それはきょうだいだから面倒をみてほしいという話ではない。
みんな私の子ども。同じように出会えたこと、いてくれるだけで感じる同じうれしさ、同じかわいさ愛しさ、同じかけがえのなさ。同じきょうだいの一人一人、同じまなざしの世界で育てたい。育っていってほしい。あなたたちの親になれた私だけが贈ることのできる大切な贈りもの。一人一人違うあなたたちへの同じというメッセージ。
子どもにとっても、一度気づけば、何度でも「確かめられる」もの。
親が守ってくれるもの。覚悟。自分にもきょうだいにも同じ。
守られる自分という存在、同じきょうだいという存在、を味わうことができる身体感覚としてのよろこびの体験。。
親がくれる「同じ」という贈り物。きょうだいとしての同じ、子どもとしての同じ、人間としての同じ。
気づけば気づくほど、「それ」はもっと欲しくなる、確かめたくなる。好奇心が生まれる
確かめる機会は、いくらでもある。
(つづく)
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