沖縄タイムスのコラム「タンポポのたね」
今日の沖縄タイムスの記事。
仲村晃さん連載の最終回です。
『尊重し合う共感の社会』
仲村晃(高校希望者全員入学を実現する会代表)
私たちの社会は、多様性を認め共生社会の実現を目指すというスローガンを掲げる一方、子どもには「役に立つ人、迷惑をかけない人」になりなさいと教えています。
その教えでいくと、重度の知的障がいのある私の息子は社会の枠の外側に置かれてしまいます。
民主的な社会を構成するための根本原理として「全ての人が同等の価値をもち、全ての人が影響を及ぼす権利をもつ」ともあります。言い換えれば、民主主義は共生社会の実現が根本にあるということです。
障がいがある人もない人もお互いを尊重しあうことで、共感できる社会になることを心から望みます。
最後に、私の友人が息子に宛てた詩の一部を紹介します。
『この子は「文字」や「音声言語」を使っての学びやコミュニケーションよりも、人とのつながりの中でこの子独自のコミュニケーションで学びながら、世界を理解し生きてきた。そして、大人になってからもこのやり方で仲間とつながりながら、この社会で生きようとしている。
だから高校で学ぶときも、人の手と知恵をかりて歩めばいい。
「障害のためにできないことは、人の手や目や知恵や技をかりながら、あなたが生きるための知恵とスキルをみがき学んでほしい」
そういって学びを励まし応援する。
「どんな障害があっても、あなたらしく生きられるように。あなたのやり方で学べるように」
誰もが、誰かの手をかり、目を、耳を、知恵を、技術をかりて生きている。
だから、あなたが人の手をかりることや知恵をかりることは恥ずかしいことでもなんでもない。
あなたは、あなたの生き方で堂々と生きてほしい。
私たちは、あなたの「共に生きる知恵」をかりて、本当の「共に生きる社会」に出会えるだろう。』
※ ちなみに、この記事、沖縄の玉城デニー知事がFacebookでシェアしてる(^^)/
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