わたしは、無条件に子どもの側につく(その8)
子どもを普通学級に入れることと、
「無条件に子どもの側につくこと」は、
別の話しです。
障害のないふつうの子どもたちは、
みんな「普通学級」にいます。
子どもたちは、「無条件で子どもの側につく人」を、
どれくらい身近に感じているでしょうか。
もし、普通学級が、「無条件に子どもの側につく」
ことであったなら、不登校の子どもの数が毎年
10万人も出続ける学校の在り方を、
もう少し真剣に考えるでしょう。
民主党に政権が代わり、
来春から高校教育が無償になります。
そのことは、ある条件の子どもたちにとって、
とても助かることです。
でも、高校の無償化が実現できるのであれば、
広島の元教育長が言っていた通り、
もう「高校の希望者全入」もできるはずです。
そうしなければ、高校に行けない一部の子どもたちや、
不登校の一部の子どもたちにかかる圧力は
一層ひどい形になります。
そもそも、高校が無償になる、ということは、
高校の進学率が97~98%もあるという現実。
今の時代、誰もが高校に行くという現実。
つまり、子どもの権利条約にある通り、
後期中等教育である高校が、義務教育に準ずるものだという
「国民的合意」があるからです。
しかし、そこから「定員内不合格」という差別によって、
その場から切り捨てられている子どもがいるのもまた、
毎年の現実なのです。
97~98%の同級生が行く場所。
「高校くらい行かなきゃ!」と誰もが言う場所。
そして、とうとう義務教育と同じように、
「無償」で教育が受けられる場所。
その場所から、「定員」が空いているのに、
「不合格」にされる子どもたちが、来春も出るでしょう。
その子たちの疎外感は、今までよりさらに強まるはずです。
「無償」にすることで、親の失業や、親の自殺によって、
学校を辞めざるを得ない子どもたちを救う面もあるでしょう。
経済的な心配をすることなく、子どもが教育を受ける機会を
保障するのは、まったく正しいことだと思います。
しかし、そうした配慮が行き届くその中で、
それでも「定員」が空いていても、
「席」があいていても見捨てられる子どもの気持ちは、
誰が聞いてあげるのでしょう。
誰が、その子に手をかしてあげるのでしょう。
話がそれました。
でも、これはこのまま、入れます。
6歳の子どもたち3人の小学校の問題が大きくて、
高校のことを後回しにしてきましたが、
この問題は、やはりちゃんと
申し入れていかなくていけないと思います。
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ai
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