【定員内入学拒否を認める社会】(7)
15歳の子どもにとって、「通常の生活圏」とはどのようなものか。
一つは家。
家を失くした子のために、児童相談所、養護施設、援助ホームは居場所を提供する。
かつて高校にも行けなかった養護施設の子も、今は大学進学まで道が広がりつつある。
援助ホームも22歳まで延長できる。
家を失くした子の「居場所」は22歳まで保障される。
もう一つの、15歳の子どもにとっての「通常の生活圏」。
学校。
十五で学校を失くさないために、新たに作られた法律やセーフティーネット。
高校無償化。教育機会確保法。特支学校高等部の希望者全入。子どもの貧困法。児童福祉法(医療的ケア児)。発達障害法。(少年院での教育含む)障害者差別解消法。
国をあげて、10代後半の子どもへの「援助」を広げる中で、高校だけが「定員内」でも入学を拒否する。
「高校は選ばれし者のためにある」
「汝は不適格、教育を受けるに値しない子ども」
そんな子はいないのに。
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