ワニペディア(9)【合理的配慮】
どうしたら
わかってくれるのか・・
どう説明すれば、
この子を理解してもらえるのか・・
どう説明すれば
「障害」を理解してもらえるのか・・
そう考えている限り
「この子」が理解されることはない。
そこにある理解は、昔の言葉の理解。
この子と向き合う前の、理解だから。
「医療」の言葉の理解。
「障害」の言葉の理解。
「合理的配慮」されるべき子、の理解。
どう説明しても、昔の言葉は、この子を現さない。
「どうせ、おれは、ゴウリテキハイリョだから」と、
子どもに言われる怖さを、覚えておきたい。
理解はこの子がつくるもの。
この子がほしいのは、
向かい合う人たちと新たに共有される理解。
相互に応答しあう日々の繰り返しから生まれる、新しい理解。
この子をかたちづくっているのは、
自閉症とかダウン症という障害名じゃない。
この子をかたちづくっているのは、
姿かたちと機能だけじゃない。
この子が経験してきたすべてと、
この子が感じてきた感情のすべてが、
この子のいまの姿をかたちづくっている。
だから、
【り】《理解はこの子がつくるもの》
【り】《理解はあとからついてくる》
この子がつくる理解は、「理解される」存在としての理解ではない。
古い言葉にあてはめた理解ではない。
この子がつくる理解は、この子が相手をどう理解したかも表す、お互いに新しく共有される理解のこと。
【あ】《新たな理解とは一緒につくりだされる理解》
本当は、その「新たな理解」を一緒につくりだすために「調整」しあうことを、「合理的調整」と言いたかったのだとおもう。
たぶん文科省の誰かが意図的に「調整」という言葉の危険性(本物性)に気づいて、ごまかすために「配慮」に変えた。
それがどんな配慮であれ、「与えてあげる」だけの配慮なら、新しい理解にはつながらない。
日本語の「配慮」なら、使えば使うほど、日本の福祉や医療や教育の言葉になじんでいく。
いまのところ、その企みは成功している気がする。
※(この項目は書きかけです。)
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