子どもと「わたしのものがたり」(D)
さっき紹介した『わたしのからだよ!』には、
教則本があります。
≪ 子どもを性的虐待から守るための入門書
不快なふれあいには、「いや」と言うことから ≫
と副題がついています。
『わたしのからだよ!』は、性的虐待について、
学齢前の子どもと話しあうための絵本です。
そして、この教則本には、その絵本の読み聞かせ方、
子どもといっしょに、「いや!」を表現する練習
のことなどが書かれています。
この本を久しぶりに思い出したのも、
そういう危険な話を、身近で聞いたからでした。
ところが、そうして手に取った本を読みながら、
私の中では、「特別支援」に「イヤ」と言えないで、
分けられていく膨大な数の子どもたちの姿が浮かびました。
なぜ、その子どもたちが、分けられなければいけないのか。
なぜ、その親たちは、かんたんに、子どもを分けることに、
うなずいてしまうのか。
そうして、頭が同時通訳するままに書いた文章が、
今日のブログ、子どもと「わたしのものがたり」(B)
の文章でした。
ここで、原文を紹介します。
『わたしのからだよ! 教則本』
【はじめに】
この本は、親が子どもを性的虐待から守る
手助けをすることをめざしています。
ここで紹介されている情報や実践は、
性的虐待の危険性を前もって知らされている子どもや、
性的虐待を受けそうになったときとるべき「行動の心得」を
前もって教えられている子どもは、
被害にあう確率が低いという事実に基づいています。
子どもへの性的虐待は非常に恐ろしい、ぞっとする問題で、
ほとんどの人たちにとって、この犯罪について、
子どもにどう説明しはじめたらよいかを判断するのは
とても難しいことなのです。
この本を読んでいただくと、
2つの中心になる「話の筋道」、あるいは考え方と
いえるものがあることに気づかれるでしょう。
ひとつは、性的虐待防止を教えるには、おだやかに、
事実に即した方法で臨まねばならず、
またそうできるという信念です。
道路の渡り方や、なれない犬との接し方を教えるのと
全く同じように、日ごろの安全教育の中に、
性的虐待防止に関する知識を加えることができます。
ふたつは、性的虐待防止を効果的に教えるには、
いくつかの固有の知識と方法が、
どうしても必要だという考え方です。
その方法は、年上の人からの不当な要求に対して、
「いや」と言える勇気を、
子どもに与えることから始まります。
【性的虐待防止は可能である】
性的虐待の加害者は、
子どもの外見上の無力さをあてにしています。
ですから、「性的虐待防止には、
子どもに何らかのチカラを持たせる」ことが必要なのです。
性的虐待の加害者は、子どもの沈黙をあてにしています。
子どもは虐待を受けたことを誰にも言わないと、
信じているのです。
ですから、「性的虐待防止には、子どもが虐待について、
必ず誰かに話すようにしておくことが必要なのです」。
『わたしのからだよ! 教則本』
ジェニー・ハートロッシ著 木犀社 600円
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