ワニなつノート

子どもと「わたしのものがたり」(C)

子どもと「わたしのものがたり」(C)


『わたしのからだよ!』


先日、ある女の子が、学校の帰り道に、
見知らぬ男性から自分のズボンをさげるのを
手伝うように声をかけられたという話を聞きました。

その女の子には障害があり、今までは具体的に、
そういう事柄について話してこなかったようです。
でも、一人で通学できるようになれば、そうした心配もでてきます。
「ヘンなおじさんには気をつけるように」とか
「知らない人についていかないように」という言い方だけでは、
子どもを不安にさせることにもなりかねません。

では、そうしたことを、子どもに
きちんと伝えるにはどうすれば…と思って、
ある本を思い出しました。


『わたしのからだよ!』

1990年5月、Niiの生まれる数日前に発行された本です。
それまで、こうした絵本はなかったので、
これは、娘の誕生への贈り物だと思って
買った覚えがあります。

30ページ400円の、このちいさな本は、
性的虐待について、学齢前の子どもと話しあうための絵本です。

副題には、「いやなふれあい だいきらい」とあります。

この絵本は、絵とことばと、
なにより子どもと一緒に読んで、話をすること、
一緒に「れんしゅう」してみることに意味があります。

だから、「ことば」だけで、伝わるものは
ごく一部だと思いますが、一人でも多くの子どもたちに
この本が届くように、内容を紹介します。
ネットで調べたら、今もすぐに手に入ります。

    ☆    ☆    ☆

わたしね、とっても だいじなもの もってるの。
それは、わたしだけのものよ。

わたしね、それと いっしょに うまれてきたの。

としをとると、それは、だんだん、おおきくなるの。

だけど、いつでも わたしだけのものなの。
それは、わたしの からだよ!

ときどき わたしね、
だれかさんに さわって、なかよくするの。

おとうさんに だっこして なかよくするの。

おばあさんの おひざにのって なかよくするの。

ちっちゃなあかちゃんと てをつないで なかよくするの。

おともだちに くすぐられて なかよくするの。

こうやって、だれかさんと なかよくしても、
からだは いつも、とっても だいじな 
わたしだけのものよ!

ときどき わたしね
なかよくしたくないことが あるんだ。

あんまり ひどく くすぐられたら、なかよくしたくない。

ものすごい ちゅっをされそうになったら、なかよくしたくない。

イヌが ペロペロ なめまわしたら、なかよくしたくない。

あんまり きつく だっこされたら、なかよくしたくない。


だれかが きもちわるーくさわろうとしたら、
ぜったいに なかよくしない。
かならず、こういうんだ。
「さわらないで! そんなこと きらい!」

だれかが、きもちあるーくさわらせようとしたら、
ぜったいに なかよくしない。
かならず、こういうんだ。
「さわりたくない! そんなこと きらい!」

(中略)

あなたが すきで、なかよくしたら、とてもいいきもちになるよ。

だけど、いやーな きもちがしたら、なかよくしては だめよ!


わすれないでね、
からだは、とっても だいじな、あなたのものだってこと!



『わたしのからだよ!』
ロリー・フリーマン著 キャロル・ディーチ絵 木犀社


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