山好き ojisan の ひねもすだいありー 

あの山この山、山行の備忘録。♪憧れの山に旅して、登って、食べて、飲んで…♪ 心地よい生き方を探しましょ♪

三ツ峠 名残りの(!?)雪編

2013年04月27日 21時32分54秒 | 富士山周辺
GWを目前に、桜前線も順調に北上、warazaemon隊も遅ればせながら春山をそろそろ楽しもうと、
やって来ました山梨は『三ツ峠山』。

折角取った連休、ほんとは どこか山小屋泊まりでの一泊山行を、と考えていたんだけど
天気予報を何度見直しても連休の2日目は、
晴れ男が100人集まっても覆えそうもない程 鉄板の『雨』

何とか初日の夕方までならもちそうだ、と 気持ちを切り替えて日帰りに程好い山を探しました。
映画『岳』で、断崖の岩場のシーンを撮影した山と聞いて以来
いつか行ってみたいと思っていた山、『三ツ峠山』。
よし、ここにしよう!!

新宿から7時30分発「あずさ3号」で大月へ、そこから富士急行線に乗り換えます。
ところで、山に行きだしてから行動半径がやたら拡がった実感があります。
だから これぐらいの距離だと、まったく遠くに来た気がしない…
これって、なんだかなぁ…

富士急行線に乗り換えた頃から、薄日も射して、まずまずの天気
こじんまりとした長閑な「三ツ峠駅」を降りると、視線の先に今日登る『三ツ峠山』の頂きが望めます。







一般ハイカーにも人気の山ですが、駅のある地点の標高が614m。
片や『三ツ峠山』の一番高い所の標高が1785m。なので、その標高差1171m!!
決して甘く見てはいけません。
(実は山頂近くまで、山の裏側から車でアプローチできることが後で判明!!)
でも我が隊はもちろん、自分たちの足でチャレンジ!!
確かに、向かう先に聳え立つ様は、まるで屏風でも立てたみたいに、
下から一気にピークへ向けて立ち上がって見えます。ワォ!!



グリーンセンター経由で、本格的な登山道スタートとなる「達磨岩」まで
舗装路ではありますが、ひたすら上り勾配の道が続きます。
のんびりとお花を眺めながら歩きたいものの、天気が崩れないうちにと、気持ちがちょっと急きます。


何組か、マイカーで来ていた「ノボラー」にも遭いました。
このコースなら、確かに限りなく登山口に近いところまで車で来れるので楽かも…

ちょっと羨ましく思いつつ、えっちらこっちら、「達磨岩」の辺りで大体 標高950mぐらい。
だらだらと、しかしいつの間にか結構登ったものです。
念入りに、道標と地図を見比べる おサル隊員。感心感心


確かに「達磨さん」だ…



あのちょんちょんちょんと、三つとび出たのが『三ツ峠山』山頂みたいです。
見上げる角度は少し下がってきたものの、まだまだ かなり上だなぁ…


春のお花があちこちに咲き競っています。


唐松の新芽が青々ときれい!!


登山口を登りだしてから少しづつ曇ってきて、いつしか遠くの眺望も無くなってしまいました。
駅を降りた時には 頂上部分がうっすらと望めた富士山も、
「又覗き」で覗いてみても今はかろうじて下の街がぼんやりと望めるだけ。
しかし結構な急登、振り返るたびに標高が上がってきているのがわかります。


見えないと判っていても、やらずにはいられないのが人情。  おサルもそれは同じです。


雲が、まるで富士山みたい


なんてビビットな色なんでしょ!!


「豆桜」が、満開でした。
急登に喘ぐ自分の視線の先に、時折ひらひらっと降りかかっていたのは、この花びらだったんだ…


1600mを過ぎた辺りで、道は大きく西へ回り込みます。
ここからいよいよ、首都圏のロッククライマーの聖地の一つ、『屏風岩』に向かいます。





最初に現れた岩場だけを『屏風岩』と思ったら、違いました。次から次へ…


岩場の角を回り込んだら、いましたいました、クライマー登場です!!




これが所謂、『懸垂下降』ってやつだね!!


『ビレイ』されながら、登攀開始です!!


ヒェ~ッ!!
 ジ、ジブン、不器用っすから…(健さんかいっ!! 誰もお前にやれなんて言ってないから安心しな!!)


つぶれた蛙みたいになってます…


若い女の子が多いのにビックリ!!
( きっと男と違って、ちぢみあがる“もの”が無いから、こういう事にむいてるのかも…) ←アホ!!




絶対に隊長には真似出来ないクライマーさん達の“英雄的なアクション”を
 しばらく唖然と見上げていたら、顔に ちらっ、ちらっ と冷たいものが…
え?  雪?


気がつくと、どんどんガスってきています。


やばい、早く山頂行かないと。皆さ~ん、どうぞお気をつけて!!


「屏風岩」を回り込み、最後の急階段、急勾配を登り切ると山頂です。

残念ながら、眺望はゼロ。ガスに囲まれてしまいました。
山頂のすぐ下にある『四季楽園』で、暖まらせていただきながらお弁当を済ませます。
こんな天候にもかかわらず、土曜とあって結構な賑わいです。

さぁ、早く下りて、温泉、温泉。
下りは河口湖方面へ向けて、長い尾根をだらだらと下ります。


歩き出してすぐ、ガス が 雪に変わりだしました。寒いわけです。
歩いている間にも、どんどん地面を白く覆っていきます。
茶色の地面は『シフォンケーキ』に変わり、あちらこちらに転がっている倒木は『ブッシュ・ド・ノエル』に!!


季節はずれの突然の雪が、思いがけず素晴らしい造形を生み出します…
枝先に張られた「蜘蛛の巣」に淡雪が薄く積もった不思議な姿、
新緑の枝先の上に やはり薄く積もった淡雪… 

自然は思いもかけない光景を見せてくれるものですね…

結局、標高を1000m位まで下げるまで雪は続きました。
恐らく上の方では翌日の午前中まで降り積もったはずです。
関東の近くでも、北関東、秩父、信州の多くの山で、翌日にかけて積雪したと、後でニュースで知りましたが
泊まりでもう少し高い山に登っていたら、ちょっと大変なところでした。





( 寒くて、カチカチ って訳じゃなくて )民話の『かちかち山』の舞台がここのようです。


最後は、100m余りを一気にロープウェイで下りるご愛嬌。
晴れていたら、眺めいいんだろうなぁ…





そして、温泉!! 河口湖そばにある『温泉寺』で暖まって帰りました。
古い民家風がちょっと雰囲気のある立ち寄り湯でした。
名物の『ほうとう』を食べ損ねたのが残念でしたが、名残りの冬と、春の両方を楽しむことができた一日でした。
めでたし めでたし。



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