前回ご紹介した『黒百合ヒュッテ』への登り口の一つである渋温泉から、
冬場 同じように入っていける山小屋に『高見石小屋』があります。
冬の八ヶ岳は通年営業の山小屋が多いと 以前も書いたけど、
都心からのアクセスが良いのも人気の理由。
急に取れた連休を無駄にしてはと訪れたこの時も、関東はすっきりとした冬型の晴天で、
いつものバスで渋温泉に到着した朝も、まだまだ空はピーカンでした。
その代わり、冷え込みは結構きつく、登り口すぐのところの川が氷瀑のようになっていました。
そんな冷え込みの中でも、登りだすと ものの30分もしないうちに汗が噴き出します。
最近のウェアは素材が大進化していて、体にかいた汗は たちどころに肌から吸収し、素材を通じて最後はGoreTexで外へ、と
とても快適なこと この上ないんだけど、装備で唯一困るのが、メガネ男子にとっての“レンズのくもり”。
強力なくもり止めを探し出しては塗ってくるんだけど、残念ながらまだ完璧なものには出会えていません。
この日も、サングラスに最新のくもり止めを塗って臨みました。(はずでした…)
登りだしてすぐ、『黒百合ヒュッテ』との分岐を分け、明るい冬の陽射しの中を 淡々と登っていきます。
最高に気持ちいい!!
『賽の河原』と呼ばれる谷あいのザレ場を過ぎれば、あともう少しで『高見石小屋』です。
山のガイドブックによると、この場所は冬場、風の吹き抜ける場所なので、吹雪くことが多く、道迷いに注意 とあります。
天候に恵まれたこんな日には、ふ~ん、この場所が? そんなもんかねぇ… って感じだったのですが…
登りだして2時間ほどで、今日の宿、『高見石小屋』に到着です。
でも何だか体調が変だぞ。 少し悪寒もするし… 折角の好天なのに、すぐ裏の展望スポット「高見石」にも行かず
風邪薬飲んで、大部屋の真ん中に置かれた炬燵に体全部突っ込んで、夕飯まで一眠りです。
その甲斐あってか何とかそれ以上の悪化は免れたものの、食欲はいつもの5割程度。まぁ、一晩大人しくしてましょう…
布団に包まって上を見上げると、ちょうど頭の上に明かり取りの窓があります。
『高見石小屋』は“ランプと星空鑑賞の山小屋”を売り物にしているようですが、きっと夏にはここから満点の星空がのぞけるんでしょうね。
そういえば、テラスにはお手製の大きな天体望遠鏡があるって云ってた。
小屋の位置する場所が、ちょうど少しだけ窪地になっているので、下界の灯りにも邪魔されないいいロケーションらしいし…。
絶対、また夏にこよっと!!
翌朝は前日とはうって変わって、朝からどんよりと雪雲におおわれ、雪もどんどん降り積もっています。
昨晩の食欲不振は嘘のように、高見石小屋名物(?)の朝食のパンとコーヒーを楽しみながら、
さて今日はどうしよう…と考えます。
天候がよければ、小屋⇒白駒池⇒麦草峠⇒丸山⇒高見石⇒小屋、と雪世界の中を周遊しようかと思っていたのですが
夜半から降り出した雪は結構な積雪となってトレースを消してしまっていそうだしなぁ…
弱気の虫が騒ぎ出し、いまいち不安。
実際、小屋のある場所も“窪地”だけに、吹き溜まりの雪の深さは かなりのモンです。
結局、無理せず、白駒池だけを往復して、早めに下ろうということに…
しかし小屋から歩き出して ものの5分も行かないうちに吹き溜まりに埋没、
しかも片方のストックのバスケットを紛失!!
雪をあちこち掘って探してみたものの断念。ついてない出だしです。
白駒池 到着。意外に広く感じるのは一面雪に覆われているせい?
真ん中あたりまで行ってみようと踏み出したものの、予想外のラッセルに たちまち断念。風もだんだん強くなってきました。
「冬型は安定している」という予報だったのだから、どうやら八ヶ岳の上だけが、すっぽりと厚い雪雲におおわれているようです。
それなら長居は無用と、小屋まで 来た道を登り返し戻り、装備を整えなおし、さあ 渋温泉へ向け、どんどこ下ります。
樹林帯の中は、それでも風から守られていたんです。
昨日、ささっ と通過した「賽の河原」に出るやいなや、
横殴りの風が容赦なく吹きつけ、堪らずフードを引き絞り風下に顔を向け歩き出すものの、
今度は自分の吐き出す息とアウターの中の熱気でサングラスがあっという間に曇り、視界を奪います。
仕方なく幾度となくレンズを拭き直すものの、足場は雪に覆われたザレた岩ばかりのルート、
トレースだって吹き飛ばされてしまっています。
ルートを失いかけ、勘だけで足を進めるうちに、とうとう身長分くらいの深さの岩の窪みを、
知らずに踏み抜いてしまいました。
積雪があるので、怪我などはなかったものの、出ようともがいても なかなか這い上がれません。
あ~、ガイドブックで注意していたのは まさにこういうことか…
山を舐めてはいけません、ほんとに!!
結局30分近くかけて( 往きの3倍くらい!! )、慎重に慎重にルートを探し そこを通過し、
再び陽射しのある樹林帯に下ってきた時の安堵感たるや!!
教訓 《視界の確保を怠ってはいけない》 失くした物 《残っていた もう片方のストックのバスケット》
寒さでかじかんだ体を、今回も渋御殿湯( 源泉掛け流し )で じわ~っとほぐしたのは云うまでもありません。
よい子のみんな、湯船に入るときには、たくさんある蓋板を 自分の分だけ外して入りましょうね!!
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冬場 同じように入っていける山小屋に『高見石小屋』があります。
冬の八ヶ岳は通年営業の山小屋が多いと 以前も書いたけど、
都心からのアクセスが良いのも人気の理由。
急に取れた連休を無駄にしてはと訪れたこの時も、関東はすっきりとした冬型の晴天で、
いつものバスで渋温泉に到着した朝も、まだまだ空はピーカンでした。
その代わり、冷え込みは結構きつく、登り口すぐのところの川が氷瀑のようになっていました。
そんな冷え込みの中でも、登りだすと ものの30分もしないうちに汗が噴き出します。
最近のウェアは素材が大進化していて、体にかいた汗は たちどころに肌から吸収し、素材を通じて最後はGoreTexで外へ、と
とても快適なこと この上ないんだけど、装備で唯一困るのが、メガネ男子にとっての“レンズのくもり”。
強力なくもり止めを探し出しては塗ってくるんだけど、残念ながらまだ完璧なものには出会えていません。
この日も、サングラスに最新のくもり止めを塗って臨みました。(はずでした…)
登りだしてすぐ、『黒百合ヒュッテ』との分岐を分け、明るい冬の陽射しの中を 淡々と登っていきます。
最高に気持ちいい!!
『賽の河原』と呼ばれる谷あいのザレ場を過ぎれば、あともう少しで『高見石小屋』です。
山のガイドブックによると、この場所は冬場、風の吹き抜ける場所なので、吹雪くことが多く、道迷いに注意 とあります。
天候に恵まれたこんな日には、ふ~ん、この場所が? そんなもんかねぇ… って感じだったのですが…
登りだして2時間ほどで、今日の宿、『高見石小屋』に到着です。
でも何だか体調が変だぞ。 少し悪寒もするし… 折角の好天なのに、すぐ裏の展望スポット「高見石」にも行かず
風邪薬飲んで、大部屋の真ん中に置かれた炬燵に体全部突っ込んで、夕飯まで一眠りです。
その甲斐あってか何とかそれ以上の悪化は免れたものの、食欲はいつもの5割程度。まぁ、一晩大人しくしてましょう…
布団に包まって上を見上げると、ちょうど頭の上に明かり取りの窓があります。
『高見石小屋』は“ランプと星空鑑賞の山小屋”を売り物にしているようですが、きっと夏にはここから満点の星空がのぞけるんでしょうね。
そういえば、テラスにはお手製の大きな天体望遠鏡があるって云ってた。
小屋の位置する場所が、ちょうど少しだけ窪地になっているので、下界の灯りにも邪魔されないいいロケーションらしいし…。
絶対、また夏にこよっと!!
翌朝は前日とはうって変わって、朝からどんよりと雪雲におおわれ、雪もどんどん降り積もっています。
昨晩の食欲不振は嘘のように、高見石小屋名物(?)の朝食のパンとコーヒーを楽しみながら、
さて今日はどうしよう…と考えます。
天候がよければ、小屋⇒白駒池⇒麦草峠⇒丸山⇒高見石⇒小屋、と雪世界の中を周遊しようかと思っていたのですが
夜半から降り出した雪は結構な積雪となってトレースを消してしまっていそうだしなぁ…
弱気の虫が騒ぎ出し、いまいち不安。
実際、小屋のある場所も“窪地”だけに、吹き溜まりの雪の深さは かなりのモンです。
結局、無理せず、白駒池だけを往復して、早めに下ろうということに…
しかし小屋から歩き出して ものの5分も行かないうちに吹き溜まりに埋没、
しかも片方のストックのバスケットを紛失!!
雪をあちこち掘って探してみたものの断念。ついてない出だしです。
白駒池 到着。意外に広く感じるのは一面雪に覆われているせい?
真ん中あたりまで行ってみようと踏み出したものの、予想外のラッセルに たちまち断念。風もだんだん強くなってきました。
「冬型は安定している」という予報だったのだから、どうやら八ヶ岳の上だけが、すっぽりと厚い雪雲におおわれているようです。
それなら長居は無用と、小屋まで 来た道を登り返し戻り、装備を整えなおし、さあ 渋温泉へ向け、どんどこ下ります。
樹林帯の中は、それでも風から守られていたんです。
昨日、ささっ と通過した「賽の河原」に出るやいなや、
横殴りの風が容赦なく吹きつけ、堪らずフードを引き絞り風下に顔を向け歩き出すものの、
今度は自分の吐き出す息とアウターの中の熱気でサングラスがあっという間に曇り、視界を奪います。
仕方なく幾度となくレンズを拭き直すものの、足場は雪に覆われたザレた岩ばかりのルート、
トレースだって吹き飛ばされてしまっています。
ルートを失いかけ、勘だけで足を進めるうちに、とうとう身長分くらいの深さの岩の窪みを、
知らずに踏み抜いてしまいました。
積雪があるので、怪我などはなかったものの、出ようともがいても なかなか這い上がれません。
あ~、ガイドブックで注意していたのは まさにこういうことか…
山を舐めてはいけません、ほんとに!!
結局30分近くかけて( 往きの3倍くらい!! )、慎重に慎重にルートを探し そこを通過し、
再び陽射しのある樹林帯に下ってきた時の安堵感たるや!!
教訓 《視界の確保を怠ってはいけない》 失くした物 《残っていた もう片方のストックのバスケット》
寒さでかじかんだ体を、今回も渋御殿湯( 源泉掛け流し )で じわ~っとほぐしたのは云うまでもありません。
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