アンダンテ ~私の歩幅で~

季節のこと、音楽のこと、誕生日シリーズなど

柘 榴

2008年10月08日 | 誕生果
きょう10月8日は 寒露 (かんろ)です。

二十四節気のひとつで、
露が冷気によって凍りそうになる頃
とされています。

また、冬鳥が渡ってきたり、菊の花が咲き始めたり、
秋の訪れを告げてくれていたコオロギなどの
虫たちが鳴き止む頃、でもあるのですね。

これからは、「涼しい」よりも「寒い」という日が
だんだんと多くなりそうです。

春は、徐々に暖かくなるように思いますが、
秋は、急に気温が下がったり、
一気に季節が進むように感じます。

夜になると、冷え込む日も増えてくると思います。
おからだに気をつけて、素敵な秋をお過ごしくださいね。


■10月8日の誕生果

   柘榴 (ざくろ)
     円熟

 ・英名 : pomegranate
 ・和名 : ザクロ
 ・分類 : ザクロ科、 ザクロ属、 落葉小高木
 ・原産地 : イランからインドにかけてのヒマラヤ山地


柘榴。
広い地域で子孫繁栄のシンボルとされている果実。

有史以前から栽培されていたザクロ。

日本に入って来たのは、平安時代。
中国を経て伝わってきたといわれています。

開花時期は、6月。
果実が橙紅色に熟すのは、秋です。

果実は球形で、重さは100~500グラムくらい。
果実内に、薄い隔膜仕切られた子室がいくつかあり、
たくさんの種子が、隔膜に沿って並んでいます。

さわやかな酸味と甘みがあります。

種子がとっても多くて、食べにくいため、
生食よりも、果汁をジュースやシロップにして
利用する方が一般的かもしれません。

ザクロのシロップを、グレナデン・シロップ と呼びます。
とてもキレイな透明感のある赤いシロップです。

調味料にしたり、サラダのドレッシングとしても
使われているようです。

日本には、鬼子母神の伝説もありますね。
この伝説で「ザクロは人肉の味」と言われているため、
昔の人々は、あまりザクロを食べなかったのだとか。

誕生花にも、ザクロがあります。
気になる方は コチラ からどうぞ♪


誕生果とくだもの言葉 出典:
  日本果物商業協同組合連合会 「くだもの屋さん」
  (参考文献: 図説 世界のくだもの366日事典)

    
■10月8日の誕生色 : 煉瓦色
■10月8日の誕生花 : パセリ、他

蘇 枋

2008年10月08日 | 色いろいろ
光があるところだけに存在する、色。

色は、一般に、
  ・色相: 単色光の波長に相当するもの
  ・彩度: 鮮やかさ (白みを帯びていない度合)
  ・明度: 明るさ (光の強弱)
の3要素によって、規定されます。

そして、私たちが認識する多くの色には、
それぞれ素敵な名前(固有色名)がつけられています。

固有色名を持つ、たくさんの色。
その中から、誕生色以外の色についても、
いくつか取り上げています。


きょうは、この色・・・ 

蘇枋 蘇芳 (すおう) です。

インドやマレー半島原産で、マメ科の植物に、
蘇枋 があります。
高さは、4メートルほどになるのだそうです。

その幹の芯材を砕いて煎じた汁が、染料になり、
赤系や紫系の色を染めることができます。

マレー語で sapang と呼ばれる蘇枋。
そして、中国人により当て字された名前が、
日本へやってきたのでしょうね。

蘇枋、蘇芳、蘇方・・・・・と、
「すおう」を表す漢字が複数あるのは、
そのような経緯からのようです。

そして植物の名前そのままの蘇枋色は、
最も紫に近い、暗めの赤色。

蘇枋の木は、奈良時代に、すでに移植されて、
日本の土地に根付いていたらしい。

舶来の染料ということで、平安時代には、
かなり珍重されていたといわれています。

あの清少納言も、一目置いた色。

江戸時代には、茜や紅花の代わりの染料として、
この蘇枋が、かなり重宝されていたようです。

一時期のブームは去りましたが、現代でも、
草木染めとして使われているようですね。

その昔、お船に乗って、日本へやってきた蘇枋は、
すぐさま日本の土地にしっくり馴染みました。

日本に来るまでのストーリーもあるのかと思うと、
深みのある色が、より一層味わい深く感じられます。