遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

交通安全・生活安全

2018-02-08 15:45:34 | 日記
平成30年2月7日(水)

名古屋市交通安全・生活安全市民大会

昨日(2月7日)金山の市民会館に於いて
名古屋市が主催する「交通安全・生活安全
市民大会」がありました。


交通安全
マナーアップ名古屋 なくそう交通事故
広めよう交通安全スリーS運動


生活安全
みんなで創ろう、安心・安全なごや
3N(ない)「犯罪にあわない」「犯罪を
起こさせない」「犯罪を見逃さない」

冒頭、交通死亡事故等で亡くなられた方へ黙祷
が在りました。





名古屋市長、名古屋市交通・生活安全市民会議
会長の挨拶があり、
「昨年、交通死亡事故が減少したものの相変わらず
交通死亡事故は全国ワースト1です。
また、生活安全面に於いても空き巣や自動車盗等
の犯罪も全国ワースト1です。 こちらも11年
連続の不名誉な記録を更新して居ります。




本日参加された市民リーダーの皆様方の更なる
ご尽力を賜り、交通事故や犯罪をなくして
住み良い名古屋の街を作りましょう、、、。」

交通安全・生活安全功労者の個人、団体表彰が
行われ、名古屋市長、教育委員会より感謝状の
贈呈が行われる。


大会宣言
交通事故や犯罪の防止に向けて、家庭、地域、
職場において、それぞれの立場でさらに一層の
熱意を持って市民運動を実践する事を誓います。

この後、愛知県警察本部防犯活動チームのぞみ
の、「空き巣等の被害に遭わぬ様に」を寸劇で
事例を基に紹介されました。

防犯活動チーム:のぞみ


空き巣  : 文字通り留守宅を狙う
忍び込み : 寝ている合間に侵入
居あき  : 入浴、部屋で仕事中

空き巣など泥棒が嫌がる事
1)時間 : 侵入に5分以上掛けること
2)音  : 警告音。
3)光  : 侵入防止灯。明りを付けて置く
4)地域の目 : 近隣の監視の目

窓ガラスを破り侵入が多い、2重施錠をする。
近ずくと大きな音を出す。庭に音のでる砂利を引く。
侵入すると照明が点く。部屋に明りを点けて置く
隣近所仲良く、監視の目を。近所付き合いの
無い、無関心な所を犯罪者は好みます。
確かに、ご近所付き合いは大切です。お互いに
声を掛け合い助け合いの精神が必要の様です。


今日の1句(俳人の名句)

寸分の隙間うかがふ隙間風    富安 風声

映画 「生きる」

2018-02-07 08:56:24 | 映画
平成30年2月7日(水)

映画 生きる

1952年(昭和27年)10月9日公開
    東宝映画、創立20周年記念映画



生きるって何だろう、、、、
この映画では、主人公の男が長年勤務する役所の仕事を
自分の身体の変調と伴に次第にやる気を失くし、、
日々怠惰に過ごしている。そんな空気は職場内に蔓延。
或る日、意を決し病院を訪れた主人公は「自分は癌」だと
察知する。家から大金を持出して一夜の放蕩をするが、、
虚しさが残り帰宅する彼の所に元部下の女性が現われ、
彼女の奔放さと若い生命力を感じた主人公は、、
突然豹変、、、やる気を戻し役所に戻ると早速、
棚上げになっている町の公園作りに没頭します。
やがて完成した公園のブランコで歌を口ずさみながら、
静に息を引き取ります。
この映画では何事もたらい回しにするお役所仕事を、
痛烈に批判し、根底にある庶民のヒューマニズムを
探っている様です。
最後の場面で、課長を引き継いだ部下が同様に怠惰を
繰返しています。
又、家庭内でも息子夫婦と老いた父親の葛藤等、、
今の世の中にそのまま受け継がれている様で、
戦後間もない時代に黒澤明監督は見抜いて居られた
様です。

「生きる」

スタッフ

監督 : 黒澤 明、  製作 : 本木荘二郎
脚本 : 橋本 忍、小国 英男
音楽 : 早坂 文雄、 美術 : 木公 山崇
撮影 : 中井 朝一  記録 : 野上 照代

キャスト

渡邊 勘治(市民課長) : 志村 喬
   光男(息子)   : 金子 信雄
   一枝(息子の嫁) : 関 京子
係長 大野(ナマコ)  : 藤原 釜足
課員 木村(糸蒟蒻)  : 日守 新一
   坂井(鯉 幟)  : 田中 春男
   野口(蠅取紙)  : 千秋 実
   小田切 とよ   : 小田切 みき
市役所 助役      : 中村 伸郎
病院 医師       : 清水 将夫
   患者       : 渡辺 篤
小説家         : 伊藤 雄之助
主婦          : 三好 栄子
            : 菅井 きん
ヤクザの親分      : 宮口 精二
    子分      : 加東 大介
※市民課員のあだ名は女性課員のとよが、暇に任せ
 仲間のあだ名を付けた。(課長への後日談より)

ストーリー



市役所の市民生活課長の渡邊は、怠惰の日々を
悶々と繰り返しています。
その空気は課員の中にも蔓延して、市民の陳情
も適当にたらい回しを居ている。


そんな折り、黒井町の主婦等が「空き地の水捌け
が悪く、ボウフラが沸き悪臭が漂っています。
公園を作って貰えませんか、、、、」と陳情に。
課員の坂井は「公園課」を紹介する。役所内では
「この問題はドコソコで、」次々とたらい回しに
します。下水課、環境衛生課、児童福祉課、土木
課、都市計画課、道路課、予防課、消防署等々、
主婦等は議員の所へ行くと直ぐに市の助役を紹介


助役は「そのために市民課が在る」と又市民課へ。

そんな或る日、市民課長の渡邊は意を決して、
病院で診察を受けます。


受診し、待合にいると患者がその症状について
しつこく「胃潰瘍は嘘、、実は癌なのに医者は
言わない、、、」動揺する渡邊は医者に、、
貴方は軽い胃潰瘍です」を繰返され、、、

癌を察した渡邊は、町をさ迷い、、、帰宅。

薄暗い部屋でじっとする渡邊を、帰宅した息子
夫婦は、父親への繰り言をしながら電灯を点け、
ギョッとします。


明くる日、家から5万円を持出し居酒屋へ行き、

小説家と知り合い「自分は癌である。今まで遊ぶ
事もせず、ただヒタスラ働いて居りました、、」
告白に驚き、同情した彼は、街へ連れ出し、





パチンコ店、ストリップ小屋、ダンスホール等を
転々と放蕩する渡邊、、、だんだんそれも空しく
なるばかり、、、、また薄暗い顔をして、、。


朝帰りした渡辺は、元部下の小田切という若い女性
と出会い「私、役所を辞めました。課長さんの
印を貰いたいので、、」
家に連れ戻り印を押し、ふと彼女の足元の破れた
靴下を目に、、それから二人で街へ出掛け、、。



二階から見つめる息子夫婦は「お父さんに若い女
が出来た、、」と叔父夫婦に相談する。



元部下の小田切から「今度はこんな物を作るの、
課長さんも何か始めたら、、」と縫ぐるみを見せ

突然その玩具を掴み、店を飛び出す渡邊は、、、
役所に戻り、見違える様に懸命に働きます。

助役に頭を下げ




ヤクザの脅しにも屈せず、

部下に命じ、棚上げになっている公園作りに
奔走し、助役に何度も頭を下げ、ヤクザに脅され
ながらも、、、公園が完成しました。



雪が降る夜、完成した公園のブランコに座る
彼は静かに、つぶやく様に「ゴンドラの唄」を
命短し、恋せよ乙女、、、、


口ずさみ、眠る様に息を引き取ります。




葬儀の席で、市民課の面々は口々に助役の功績
を讃えますが、、、



弔問に来た主婦たちは、「課長さん有難う、
貴方のお陰で公園が出来ました、、」
いたたまれなく助役が帰った後、交番の巡査が
公園で彼を見つけた情景を説明し


部下の木村は一人、課長の功績を讃える、


この時になり、やっと課員たちは課長の功績を
口にする様に、、、、。



市民課の課長をを引き継いだ部下は、相も変わ
らず、黙って印を押し、また元の緩慢な空気が
漂う市民課、、、


部下の木村は一人抜け出し、橋の上から新しい
公園を眺めて居ます。

この映画には殆どの黒澤作品に出ている三船敏郎
は出て居ませんが、鬼気迫る志村喬の演技は目を
見張ります。
白黒画面なのですが、久しぶりに今見ても新鮮で
見応えの在る素晴らしい映画でした。

今日の1句(俳人の名句)

大寒の埃の如く人死ぬる   高浜 虚子








 

春を待つ

2018-02-05 10:41:33 | 日記
平成30年2月5日(月)

春を待つ、待春



名港ポートビルの桜の蕾


昨日(4日)は立春、二十四節気の一つです。
これから春を向へ、雨と水と書く雨水、虫が
這い出す啓蟄、春分と続き日脚がますます伸びて
行きます。
然しながら亦、日本列島を寒気が覆い、各地に
大雪を降らせて居ます。この地(名古屋)でも
先程から雪がチラつき出して居り、
歌の文句ではないけれど「春はなのみの、、、」
の様です。




俳句の季語に「春待つ」が有りますが、まさに
未だ冬の最中、春を待つ心をいい、
住む風土によりその心持ちに強弱、濃淡の差が
在るのは言うまでもありません。
雪深い地方、寒風の吹きすさぶ地の人々にとり、
「春を待つ」思いはなおさらの事でしょう。
むろん、比較的気象条件に恵まれた私達でも
今年の厳しい寒さは事さらこの「春を待つ」
心根を、ひしひしと感じて居ります、、、。

梅の蕾


それでも、各地からの便りで、すこしづつ春の
訪れを知らせてくれます。

犬ふぐり


蕗の薹


日脚伸ぶ


タンポポ


今日の1句


春待つ木鳥の一瞬静まれり    ヤギ爺

節 分

2018-02-03 15:50:50 | 日記
平成30年1月3日(土)

節分の恵方

今日は節分です。冬を追い払う様に神社やお寺では、
追儺の行事を執り行います。
この地方(名古屋)の今年の恵方は笠寺観音です。

笠寺観音


節分の恵方は400年程前、徳川家康が尾張の地に
名古屋築城の折り、名古屋城から見て鬼門の方向に
当たる場所に寺院を作り、城の鎮護として尾張四観音
と定めた。

尾張四観音恵方図

今年の恵方は南南東に在る、笠寺観音となり、豆撒き
等、追儺の儀式が行われます。



笠寺観音参道の賑わい



節分厄除け祈願の案内(港区 築地神社)


平針神社

大太鼓ご利益の豆(平針神社)


昨日からこの周辺道路は交通規制がしかれて、大変な
賑わいとなっています。

節分での豆撒きと言えば、やはり子供の心に残るのは
自分の家での豆撒きでしょう。
近頃ではあまりご近所から豆まきの声が聞こえて参り
ませんが、私の幼少期には普段寡黙な父親がこの夜
大きな声を出し「福は内ーーー、鬼はそとーーー」
家中の襖や戸を開けながら、彼方此方に、庭へも、
最後には玄関を開け「鬼はそとーーー」
子供心にこの夜の父をとても尊敬して居りました。
そういえば、玄関に焼いた鰯の頭と髪の毛、柊の葉を
取付けて在りました。   臭い嫌な臭いを立てて、
魔除にけしていた様です。

最近ではこの日に恵方巻き(太巻き寿司)を食べる
事が習わしの様になり、スーパーやコンビニ等で
販売して居りますが、例に洩れず我家でもカミサンが
買って参りました。

極上恵方巻き


この風習、やはり大阪商人発祥の様で江戸時代、
商売繁盛、厄払いとして、、、明治のころには船場
の商人が、、と諸説紛紛、定かでは在りませんが。
(2年前の2月、ヤギ爺ブログで紹介しています)
いずれにせよ、 カミサン等にすれば今夜1食手が
抜ける様ですネ、

今日の1句

豆撒きの声遠からじ恵方巻き     ヤギ爺

ゆりかもめ

2018-02-01 15:13:36 | 日記
成30年2月1日(木)

ゆりかもめ

今朝、名古屋港ガーデン埠頭へ行くと沢山の
白い鳥達が飛んでいました。


近づいて見ると、男の人がパンの屑を撒いて
居りました。



真っ白な百合鷗達が次から次へ飛翔し、また
戻り、囲んで居ました。



中に、鳩や雀達も啄んで居り、近くに大きな
真っ黒な鴉が居るのですが、、、、、、
何もせず、じっと眺めて居ります。


さすがの鴉も多勢に無勢の様です、、、、。

男の人は、昨年奥様が他界されて、暫く何も
せず引き籠りがちの時、たまたま埠頭を訪れ、
野良に餌をやる媼を見て、、
鷗を眺める内に自分もやがて餌を、、、、
確かに一時、海を眺め鷗の飛翔に癒される
のかも知れません、、、。





百合鷗、都鳥

鳥類学ではミヤコドリとユリカモメは別種
の海鳥であるが、  古来、詩歌の上では
百合鷗をさして都鳥と呼んでいる。


有名な詩に、在原業平が隅田川の畔で詠んだ
「名にし負はばいざ言とはむ宮こどりわが
思ふ人は有やなしやと」という詩に由来して
隅田川に浮かぶ百合鷗をいう。


百合鷗は海猫より姿はやや小ぶりで鳴き声 
も小さい。
海猫は尾に黒い帯が在るが、百合鷗は尾が
純白で嘴、脚は赤く、やや小さい。

夏は頭が黒いが冬場は白くなり、北へ帰る
春になると、黒い夏羽の個体も見られる。
海岸だけではなく、内陸の池や川にも見か
けられる。
隅田川以外のものは都鳥とは呼ばず、
本来の百合鷗として詠うのが伝承であろう
(新日本大歳時記より)


今日の1句

妻さりし今餌付けせむ百合鷗    ヤギ爺