2021年初めから、国際通貨ドルに対して、円安が続いている。この4月12日には、1USD=125.38円まで、円安が進んだ。
2021年1月の1USD=103.93円に比べ、21.45円(20.6%)の円安だ。
海外との取引は通常は、米国ドルゆえ、輸入品の値上がりが懸念されている。
輸入に頼っているエネルギー資源が値上がりしてしまい、電気・ガス料金の上昇で、さらなる物価高への影響は大だ。
結果、輸入産業の業績が落ち込みが懸念される。
一方、投資をしている場合、海外資産の価値が相対的に上がる。また、海外で日本製品が売れやすくなるため、輸出産業の業績が伸びるメリットもある。
ロシアのウクライナ侵攻を受けて、原油などのエネルギー価格や穀物などの原材料価格が高騰している今の局面では、輸入物価を押し上げ、原材料価格のさらなる上昇を招くことにつながり、デメリットのほうが大きい「悪い円安」になると指摘する専門家も多い。
金融緩和を続ければ、一段の円安を招き「望ましくない物価上昇」を加速させ、日本経済に悪影響を及ぼすおそれがある、と→こちらなどの報道
今後、円安はどこまで行くか?→こちらなどの報道
日本では、価格上昇の予報が次々と出てきており、物価上昇を肌で感じるようになってきているが、海外に住んでいる日本人は、どう感じているんだろう?
2014年に中国・南京に駐在していた折に、円安の影響もあり、中国元が対日本円に対して、1CNY=13JPY位だったのが、1CNY=20JPY近く(約1.5倍)まで、元高となり、毎日の生活が大変だったことがあった。→こちらの弊ブログ
オランダの会社に、定年後、再就職した折に、給料をユーロでもらうか、円でもらうか悩んだが、円安・円高で悩むことなく、一定の給料をもらうことを選び、円でもらうことを選んだ。
仮に、年収1,000万円として計算してみよう。ユーロでもらうことを選ぶと、当時のレート(1EUR=160JPY)で、年収62,500EURとなる。現状では、1EUR=130JPYゆえ、円にすると、年収812.5万円と減収することになる。円でもらえば、年収1,000万円のままだ。
こちらの問題はさておいて、2011年に、中国・南京の子会社に赴任することになり、中国生活が始まり、問題が出てきた。
中国元が日本円に対して上がり始め、1CNY=13JPY位で推移していたのが、2014年の初めには1CNY=20JPY近くまで上がった。
2014年当時の弊ブログでも書いたように、自炊ではなく、外食生活だったので、50%近くの物価高(例えば、100元=1,300円だったものが、100元=2,000円となる。)はきつかった。
最近の円安で、中国元が2014年当時と同じように元高となっており、中国にいる日本人の生活はどうだろうか? また、中国からの輸入品の値上がりが、懸念される。
米国では、消費者物価上昇も進んでおり(→こちらなどの報道)、米国に住んでいる日本人で、給料を円でもらっている人はどう感じておられるのだろうか?
会社によっては、給料の他に、海外赴任手当を現地通貨でもらうことができ、多少の補填が期待できるが、どうだろうか?
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