値上げが当たり前になった日常
昨今、何もかもが値上がりし、
すべてが5割高と言っても過言ではない日常が広がっています。
そして人手不足から
サービスや品質の低下が見られるようになったと感じています。
お蕎麦屋さんの変化
大好きだった(過去形)お蕎麦屋さん
最初の訪問:生のワサビをすりおろさせてくれる素晴らしいサービスに感動
2回目の訪問:コロナで生ワサビのすりおろしは終了し、値上げにガッカリ
3回目の訪問:料理全体のボリュームが目に見えて少なくなりました
4回目の訪問:メニューが改定され、選べる料理が減少
5回目の訪問:更にメニューは絞り込まれ
6回目の訪問:新たな値上げが発生
7回目の訪問:値上げと共に、有ったサービスが無くなり、割高に感じる単品メニューが追加され
とどめは、美味しかったお蕎麦が明らかに美味しくなくなってしまいました。
このように変化するたびに価値を感じにくくなり、ついに足が遠のいてしまいました。
高級旅館の変化
また、毎年行っていた純日本式の高級旅館も同様です。
初回の訪問:絶景ときめ細やかなサービスに感動
2回目の訪問:サービスの変更に少し残念な気持ちに。
3回目の訪問:スタッフの大部分が若い外国人になり、日本語での説明や各種サービスに違和感を覚えました。
料金は変わらないものの現場の原価管理が前面に出過ぎていて、
これを最後に他のホテルを探すことに。。。
消費者不在のビジネスの行く末
「背に腹は代えられない」という商売上の事情は、同じくビジネスをしている私には理解できます。
しかし、新たな取り組みをせず、
ただ原価調整やサービス削減で料金体系を変更するやり方では、
消費者の心が離れていきます。
未曽有の値上がりが続く中、
貧しくなっていく日本人は、相対的に高価だと感じるものに手を出せなくなり、
安価な選択肢に集中するようになりました。
これは、かつてバブル経済を経験した者として、とても悲しい現実です。
商売に必要な視点
消費者と提供者の利害が相反する中で商売を続けていくには、
新たな料金体系に見合った「感動」や「体験」、「成果」を提供する以外に
道はないのではないでしょうか。
消費者が「これなら納得」と思える価値を届けることで、はじめてビジネスの信頼が回復します。
それが、私たち全員に求められる新たな挑戦だと強く感じています。