辻村深月さんの『パッとしない子』を読んだ後、何を読もうかとお奨めなどを見ていたところ、南杏子さんの『いのちの停車場』という小説がなんとなく引っかかりダウンロードしました。
読み終えた後の解説にあった、女子大を出て編集者として働き、結婚出産を経て33歳で医学部に学士編入して医師となったという経歴を持つ作家の4作目の長編小説となる本作は、在宅医療の挑戦と看取り(終末医療)をテーマとしており、父が母を老々介護して自宅で看取ったこと。
その僅か3年後には長男である私が仕事やその他の事を理由に父を施設に預けているという現実についても考えさせられる事もあった。
これ以上は、いつもの通り公式な書評をご覧ください。
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東京の救命救急センターで働いていた、六十二歳の医師・咲和子は、故郷の金沢に戻り「まほろば診療所」で訪問診療医になる。命を送る現場は戸惑う事ばかりだが、老老介護、四肢麻痺のIT社長、小児癌の少女......様々な涙や喜びを通して在宅医療を学んでいく。一方、家庭では、脳卒中後疼痛に苦しむ父親から積極的安楽死を強く望まれ......。