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NPO法人GRAの活動や考えを伝えます

30km の “結界” の内側で、(日本を臨界から救う)

2011-03-16 21:39:05 | 日本の被災対応

福島第一原子力発電所を中心として、半径20kmの圏内の住民に避難指示が、
同じく30km以内の住民には 屋内退避を呼び掛けている。

政府に従順な国民性故に、どちらも 「命令」 ではなく 「指示」 お願いと
なっているが、実情は そんなに優しい処置でない事は容易に理解できる。

3/16 付けの NHKニュースでは、30km圏外からの立ち
入りを厳しく制限している様子が伺える。

その上、20km圏内の避難指示を出した日から、新たな航空規制を出して同圏内
への航空機による立ち入りが制限され、現在は30km規制へと変更されている
ようだ。

こうして、地面だけでなく空を含めた 半径30kmの結界(シールド)が張られ
ており、それだけに厳しい状況に備えている事が理解できる。

日本の経済や物流、観光や外交などあらゆる面で大きな影響を残しかねない
“臨界”の現場に立つ日本だが、結界が張られた事によって“一大事”への
対処が更に見え難く不透明になるようでは、決して納得できるものでない。

* * * * *

ようやく、現場での状況がより詳細に分かるようになった。

【 防衛省、自衛隊は当初 200名ほどが現場に 】

政府からの派遣命令を受けて、自衛隊の特殊部隊など200名ほどが現場に
入り、3号機への注水活動などに携わる。
しかし、3号機建屋の爆発事故に巻き込まれ、4名の方が負傷して、内1名の
方が被ばくされて病院へと搬送され、命には別条無いと判断された様子。

しかし、防衛省はこの事故の結果によって、「作業を行なうかどうかを
慎重に判断」との見解を示す。
3/15付 NHKニュース より
3/15付 産経ニュース より

国にとっての“自衛隊”の意義や意味を踏まえた判断を迫りたい。
雪像作りへの貢献は期待しないが、こういう日本の危機の場面に際した
判断が大切である。
こういう“現場”こそ本来の“実戦”現場だと、防衛省のトップだけでなく
国の最高機関は判断すべき時の一つである。


【 厚生労働省の基準緩和によって 181名の方が 】

3/16 厚生労働省の決定により、作業する方の労働基準が緩和されて、東京
電力や関連会社の方々が作業現場により深く関わる事になりました。

しかし、現場での放射能量は爆発事故発生時などに致死量相当の量を計測
している事もあって、作業を担当する方々への負担が一層大きくなる。

臨界の現場に立たず、結界の中にも入らず、指揮をしている人には、
今まで以上に重大な責任が掛かる。
指揮系統の最高責任者は同じ過ちを繰り返す事は今まで以上にしてはなら
ないし、最終的には 事の顛末を事細かく説明する責任を果たすべきだし、
国民は求めなくてはならない。
3/16付 産経ニュース より


【 防衛省、自衛隊でのヘリ作業を断念する 】

福島第一原子力発電所の3号機、使用済み核燃料棒用のプールへの水投下
作業へと臨むが、安全基準を超える環境のために作業を断念する。

防衛省が定めた 自衛隊員の安全基準 ・ ・ 、

日本の臨界の現場での、自衛隊員の安全の意味は、
世界でも トップクラスの防衛費を費やし、国の安全を守るためとして
憲法9条さえはみだし、公海上での交戦の可能性さえ選んだ組織が、
自国の国土の上では ・ ・ ・ ・
3/16付 NHKニュースより 防衛省は作業を断念


【 警察庁、機動隊を出動させる 】

福島第一原子力発電所の4号機の、使用済み核燃料棒用のプールへの放水
作業に 警察庁の機動隊が出動することに。

ただし、防護服は 自衛隊 から借り受けて行なう事に。
3/16付 NHKニュース より 機動隊出動


* * * * *

派遣を要請された米国、原子力関連の専門家を含む部隊を派遣してくれ
るなど協力的だが、その実 この “現場” への警戒感はかなり強い。
実際に、現場から 90km離れた 仙台港への入港を拒否して 新潟港への
入港を選択するほどで、米国だけでなく 世界各国は客観的な立場に
立っての警戒感を隠そうとしていない。

現状のまま解決した場合でも、海外からの日本への出国規制の緩和は
なかなか進まないだろうし、日本からの渡航は場合によっては拒否され
るのは間違いない。

それだけでなく、農産物の輸出はもとより、各種の工業生産物の輸出
さえ “放射能汚染の疑い” によって大きな規制がかかり、現状でも
電力規制などで生産現場の体力が弱っているのに、さらに局面は悪化
する事が容易に想像される。

この様に、震災の画像や被災した人数に気を奪われてしまっている
内に、日本にとっての “臨界” が 目の前で 大きな口を開いている
事をしっかりと自覚して、 真の現場で 日本の危機を食い止めようと
している 人々 に対して、今こそ 私達全員が応援する時なのです。

一緒に見守りつつ、心からの声援を出しましょう!



“友達”にサポート金を届けよう! [六次の隔たり]

2011-03-16 20:49:57 | 日本の被災対応
日本赤十字やNHK など 公共や公共的機関によって、[ 東北沖地震 ]で
被災された方々への募金が“義援金”として募集されています。
これは、9月末までの長期プログラムで運営されている事からも、被災された
方々への支援活動は決して短期間で終了できない事を示しています。

同様の活動は、街頭での募金からコンビニエンスストアでのカウンター募金など
まで広がりをみせており、それらの支援が適正・適当且つ効果的に運用される事
を願うばかりです。

* * * * * * * * *

≪ 以下は、これを読む皆さん 及び 皆さんのご家族やご親族が直接的に ≫
≪ 被災されていないとして書く事をご了承願います ≫

しかし、あえて多くの皆さんに勧めたいのが、“友達”へのサポート金の提供です。

“友達”と言っても普通の友達ではありません。
その友達・知り合いのご家族やご親族が被災され、その友達・知り合いが
そのご家族やご親族の支援を深く考えている、そういう “友達” のことです。

国や公共的機関を通じての支援も悪くはないが、決して細かな所まで対応でき
ない事は簡単に理解してもらえる筈です。

そういう細かい所への対応をしっかりする事が、被災された一人ひとりを単なる
一個の国民・市民として扱うだけの不条理から、その人独自のパーソナリティを
尊重した支援となる事へと繋がるのです。

そして、その人独自のパーソナリティを尊重した支援を行なえるのは、先に述べ
た “友達” に他なりません。

そして、信頼できる “友達” にとっての最大の支援は、活動資金となるお金・
“サポート金” です。
だから、 “友達” を見つけて、サポート金を届けましょう。

これは、私からの提案であり 心からの願いです。


* * *

以上の考え方を、現在の 社会システム的な考え方で説明すると以下のように
なります。

六次の隔たり

◇ 1967年、心理学者 ミルグラム教授によって実験され提唱された説で、
「 人は自分の知り合いを 6人以上介すれば、世界中の人々と間接的に知り合い
になれる 」 というものです。

◇ この考え方は、FACEBOOK など SNSサイト 上で改めて注目されている
もので、「知り合いの知り合いは 知り合い」という具合に、友達の輪を
世界中に広め、参加した人自身の世界を広げていくのに大変に有効です。

◇ だから、身の周りの友達の中に “友達” が居なくても、 友達の友達には
居るかも知れません。 少し、努力して “友達” を探してみるだけで、社会的
に大きな貢献につながるでしょう。

◇ 現地へボランティとして行く事も良い事かも知れませんが、震災前からの
パーソナリティを回復させたいと願っている被災した方々に対して、適切な対応
が出来るものではありません。 しかし、震災前からのパーソナリティをしっかり
と理解して親しんできた“友達”であれば、しっかりとした対応が出来るのです。


P2P (ピァツーピァ)

◇ この言葉は、インターネットなど通信方式上の独自の考え方を示すもので、
前記の言葉よりも理解が難しいと思いますので、説明は簡単にまとめます。

◇ 通常、一般的に行なわれてきた インターネット上での通信方式は、
「クライアントサーバ方式」といって、ネットワークの中心に サーバ という
大き装置を置くもので、 サーバを通じないと PC から PC への送信連絡や
データ受信が出来ないものです。

◇ 一方、 「 P2P 方式 」は PC と PC を直接に結び付けた 大きなネット
ワークを サーバ無しで構成するもので、IP電話(インターネット電話)や
動画配信サービス(Youtube など)での活用に適したシステムとして多く運用
されています。

◇ 従来の「クライアント サーバ」方式が 政府などの大きな組織を頼っている
方式だとすれば、「P2P」はそういう組織を頼らずより直接的かつ自発的な運用
システムと言えます。 従来の組織に頼った活動だけに終わらず、自発的な活動
に参加する事によって、お互いに補完しあえる社会的な活動になると信じています。


日本に破滅を招く、官僚的体質

2011-03-16 20:47:01 | 日本の被災対応

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( 以下は 3/14投稿記事 )

本日、2011年3月14日(月)“炉”は まだ形を保っているようだ。

しかし、政府との癒着体質で育ってきた電力会社の管理体制の脆さで
“炉”だけでなく“風土”の形させ崩してしまいそうな雲行きである。

原子力発電という発電方式を非難するつもりは無い。
しかし、その管理体制や命令指揮系統のずさんさは目を覆わんばかりだ。

地震で被災した方々の救助や支援は当然大切だ。
しかし、この広くない国土の中で決して狭くない範囲を汚染してしまう危険性を、
電力会社だけでなく政府も一緒になって隠蔽しているとしか思えない行動が
問題なのだ。

WC-135 を知っているだろうか?
沖縄に待機していた機体は、現在 その現場の上空で任務に就いている。

CNN を知っているだろうか?
地震や津波での被害の報道よりも、その現場の危険性に注目した報道を
しっかりと行なっている。CNN映像
米国やロシアなどを始めとして、注目されているのは その現場だ。

しかし、“見て見ぬフリをする事に慣れた” マスコミ人だちは、
決してそういう事を一切報道しようとしないのには あきれるばかりだ。

電力会社や政府が間違っている! と言わなくたって良い。
そういう事実の一つ一つを 自ら 報道していくのが 本来の責任だ。
その上で、そういう事実が示す事柄を導き出すのが 真のジャーナリズムだ。

* * *

いやいや、多くを望む事は今更 難しいだろう。

では、せめて報道して欲しい事がある。

この“日本の命運”を握っている現場で 働いている人達の名誉のために
その人達の無事な帰宅を 心から願っている家族の方々のために、

その現場で働いている人の人数だけでも! 発表すべきだ! 報道せよ!
そうすれば、もっと “その人達”を イメージして、心の底からの願い
と共に 祈る事が出来るのだから。

現場で働く彼らこそ、日本を救う英雄なのだから。
今でも、英雄だ。
無事に帰って来てほしい !!!


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地震報道、興味本位で見ないでください

2011-03-16 20:44:21 | 日本の被災対応


( 3/11 投稿記事、 カテゴリー新設によって転載分です )


三陸沖での地震、
痛ましくも多くの方々が被災されている様子
TV を観ていなくても伝わってきます。

ただ、日本全国の方で、被災地以外の方々にお願いします。

マスコミはこれから 24時間体制で被災地の状況報道を行ないますが、
どうか 単に 興味本位で TVを見て、話題性だけで会話しないで下さい。

本当に被害に遭った方々にとっては これからが“被災”です。

* * * *

災害に遭い、幸運にも命を落とさず助かった方々にとって、
これからが本当に大変な日々、月日、年月 になります。

直接に被害に遭わず、親類や友人の方も被災地に居ない
全国の殆どの方々にお願いします。

決して、単なる話題性、興味だけで話題にしないで下さい。
その行為は、命を取り留めた方々へ 新たな“被災”を招くからです。

どうか、直接的、間接的に、支援物資や支援行為を届けましょう。
友達の友達の友達が被災されていたら、友達を通じて支援しましょう。

そして、それ以外の場面では、“話題”にしないでおきましょう。

* * * *

被災地の方々にとって、これから 日一日と、
どんどんと 本当の“苦しさ”や“つらさ”が増してきます。
そして、それは 1年はおろか、10年経っても残ります。

それとは正反対に、マスコミや一般の人々の興味は
1週間経ち、1カ月が経つほどに薄れてきます。

きっと、1週間もすれば TV 報道では、知識人達が

「 東京が今回の地震に襲われていたら 大丈夫か? 」
「 さあ、地震が来ても大丈夫なように、用意を! 」

という論調になるでしょう。

そして、報道も徐々に少なくなり、半年もすれば 時折に、
次は 1年後の 特番 でしょう。

でも、被災した方々にとっては、これから どんどんと深刻な
毎日が まるで永遠に続くかのように積み重なっていくのです。

そんな時、“話題”にしかしない “興味心”や
わが身の安全だけに関心を移す “無神経さ”が
被災した人々の 心を傷つけ、哀しませ、苛立たせ
第2の “被災” となるのです。

どうか、どうか、 皆さんの心がけで これらの“被災”を
少なくしていきましょう。