今朝(11月5日)の朝日新聞のやくみつるの政治漫画は「自縄自縛内閣 苦闘す」・・・であった(冒頭画像参照)。
又、4面政治欄には「政務三役以外は暇・小沢氏が右と言えば右」の見出しで、民主党の前最高顧問であった渡辺恒三氏が、昨4日福岡市で講演し「与党になったと張り切ったはいいが、忙しいのは大臣・副大臣・政務官。それ以外はみんな暇で」と今の党内の様子を紹介したという。そこには「小沢一郎君が右と言えば右。左と言えば左。5足す5は15といえば『はい』といっていればいい」と語り、小沢幹事長への献言集中を皮肉ったそうだ。そして、党所属議員を地元回りに専念させ陳情の政府への取次ぎを党本部が仕切る仕組みにも不満を示した。「陳情は党(幹事長室)1本。議員は家に帰って毎日戸別訪問しているのかな。私は、体力ももたないし、困ったな」・・と。
民主党において、党首である鳩山由紀夫対小沢一郎(幹事長)の関係に、権力の二重構造が起らないかについては、政権発足当時からマスコミや評論家の間で心配されていたことだが、「これだけは、絶対に無くさなければいけない。」・・・ことを、心配して書いたのが、9月27日のこのブログでのひとりごと「二代目は熱意で勝負」の中であったが、なにか、もう、それが現実となって現れてきたようであり、しかも、権力の二重構造と言うよりも、鳩山首相は単なる小沢氏の操り人形で、小沢院政 内閣の様相を呈し始めてきたようで、民主党に暗雲が漂い始めたといってもいいだろう。
前の「ひとり言」の中で、私は、”政権交代したことについて、世間やマスコミでは、「民主党には経験と実績がないので心配」・・・などと言っているが、何を、ナンセンスなことを言っているのかと、ただ、呆れるばかりだ。今まで、政権に就いたことの無い党が、初めて、政権について、最初から、何事も無く、上手く行くはずが無いのは当たり前ではないか・・・。先進の西欧諸国、イギリス、ドイツ、フランスなどでも、変革の痛みを味わいながら、それを何度も繰り返して今の時代に至っている。痛みを伴なわない変革などあるものか。”・・と、もう少し、長い目で、じっくりと民主党のやることを見守ってやらないといけない旨を書いてはみたものの、正直、私自身も内心では心配していたことではあった。
民主党政権への国民の期待は大きく、政権発足当時より世論調査での支持率も大変高く、民主党自身が国民との公約であるマニフェストを果たすべく一生懸命取り組んでいる姿を見て、頑張れ・・と応援もしていたし、政権交代により、これまで、自民党がいかに国民に見えないところで政治をしていたかと言う事が明らかになったことは非常に良い結果なのであるが、いざ実際に政権をとって公約に取り組もうとしてみると、外から見るのと中から見るのでは大違い・・・そう簡単なことことではなく、今頃、民主党が戸惑っているであろうことは想像に難くない。
しかし、民主党は時のマニフェストブームに乗せられて、マニフェストに具体的に細かいことを書き過ぎたともいえる。大体、マニフェストなどを真剣に読むでいるのは、マスコミ関係者や評論家などを主に民主党に対立する政党政治家ぐらいのものだろう。細かいことを書けば書くほどに利害関係者を意識したことを書かざるを得なくなる。選挙において、多くの国民にとっては、今後の日本をどのような方向へ導こうとしているのか、今の自民党政権のどういったところをどう変えようとしているのかが分ればそれで十分なのだ。しかし、「選挙に勝つ」ことを目的に、マニフェストを大々的にアピールしようとすれば、当然、有権者の歓心を買うものばかりが書き連ねられることになるのはいたし方ないことだろう。
曰「子ども手当や高速道路の無料化、農業の戸別所得補償だけでなく、高校・高等教育の無償化、介護サービスの基盤拡充、医療従事者の不足解消、若者の雇用就労支援、中小企業支援、商店街の活性化等々・・」、いずれも有権者の関心を買うものばかりでなる。だが、「その財源はどうするのか!」・・・。このことは、当時政権を担っていた与党議員の指摘であるが、マスコミや評論家ばかりでなく、理性ある多くの国民も心配していたところではあった。
そんな鳩山政権に、「直ぐにで着手してもらいたいことは何か?」また、「やってもらわなくても良いことはなにか?」といったことを、10月初旬頃、マスコミが世論調査をしていたのを思い出す。詳しいことは覚えていないが、直ぐにやってほしいことの断トツは、「官僚の天下りの根絶」で国民の70%以上が挙げていたはずであり、逆に、特にやってもらわなくて良いと思うことの中には、「高速道路の無料化」や「高校・高等教育の無償化」などは、今の大変な経済状況のなかで、無理して行うことにより、それがいずれ増税となって跳ね返ってくることを心配してまで望んではいなかったのである。
しかるに、来年夏の参議院選のことを考えてか、しっかりと政治を行うことよりも小沢氏は、”党所属議員を地元回りに専念させ陳情の政府への取次ぎを党本部が仕切る”体制をとり、鳩山内閣は、マニフェストに自縄自縛となり、財源の問題を抱えながら敢えて余り国民が望んでもいない、「高速道路の無料化」や「高校・高等教育の無償化」)「八ッ場ダム、川辺川ダム等の建設中止」といったことにこだわり、加えて外交の舞台でも、首相自ら海外に向かって「CO2など、二酸化炭素25%削減 」などを公約してしまった。まさに、冒頭掲載の風刺漫画の通り、公約(マニフェスト)の自縄自縛内閣となってしまったようである。
そのくせ、国民が最も望んでいた「官僚の天下り根絶」については、斉藤次郎元大蔵次官を郵政の社長に任命。これを公約反古と指摘されると天下りではないと反論しているがこの人事については国民の信頼をなくしかねない問題だという気がする。又、全国学力テストの予算削減など民主党の支持団体とも言われる日教組(日本教職員組合)の意向を踏まえての措置とみられているが、これも、参議院選を考えてのものかなにか知らないが、次第に、民主党の政治が左傾化しているのは、日本の今後にとっていささか心配されるところである。
確かに、沖縄の軍事基地問題にしても八ッ場ダム建設問題にしても、年金問題等多くの問題が今までの自民党政権のやって来たことの後始末であり、どれ1つとっても、簡単に解決できる問題はないが、何に取り組むのか優先順位をつけ、あせらずに、1つ1つ、じっくりと取り組んで解決して行って欲しい。景気の先行きも明るいところは見られず、最も心配されるデフレスパイラルに入らんとしているとき、税収にも限度がある中で公約(マニフェスト)を金科玉条にして無理をしない方が良いだろう。なにはともあれ、景気の回復と公務員改革を最優先にしてもらいたいものだ。
参考:
時事ドットコム:鳩山内閣の検索結果
http://www.jiji.com/jc/z?key=%C8%B7%BB%B3%C6%E2%B3%D5&submit=%B5%AD%BB%F6%B8%A1%BA%F7
民主党-Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%91%E4%B8%BB%E5%85%9A_(%E6%97%A5%E6%9C%AC_1998-)
院政 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%A2%E6%94%BF
民主党の政権政策Manifesto2009
http://www.dpj.or.jp/special/manifesto2009/
日本教職員組合(日教組) - Yahoo!ニュース
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/japan_teachers_union/
日本教職員組合 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%95%99%E7%B5%84
デフレーション - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
又、4面政治欄には「政務三役以外は暇・小沢氏が右と言えば右」の見出しで、民主党の前最高顧問であった渡辺恒三氏が、昨4日福岡市で講演し「与党になったと張り切ったはいいが、忙しいのは大臣・副大臣・政務官。それ以外はみんな暇で」と今の党内の様子を紹介したという。そこには「小沢一郎君が右と言えば右。左と言えば左。5足す5は15といえば『はい』といっていればいい」と語り、小沢幹事長への献言集中を皮肉ったそうだ。そして、党所属議員を地元回りに専念させ陳情の政府への取次ぎを党本部が仕切る仕組みにも不満を示した。「陳情は党(幹事長室)1本。議員は家に帰って毎日戸別訪問しているのかな。私は、体力ももたないし、困ったな」・・と。
民主党において、党首である鳩山由紀夫対小沢一郎(幹事長)の関係に、権力の二重構造が起らないかについては、政権発足当時からマスコミや評論家の間で心配されていたことだが、「これだけは、絶対に無くさなければいけない。」・・・ことを、心配して書いたのが、9月27日のこのブログでのひとりごと「二代目は熱意で勝負」の中であったが、なにか、もう、それが現実となって現れてきたようであり、しかも、権力の二重構造と言うよりも、鳩山首相は単なる小沢氏の操り人形で、小沢院政 内閣の様相を呈し始めてきたようで、民主党に暗雲が漂い始めたといってもいいだろう。
前の「ひとり言」の中で、私は、”政権交代したことについて、世間やマスコミでは、「民主党には経験と実績がないので心配」・・・などと言っているが、何を、ナンセンスなことを言っているのかと、ただ、呆れるばかりだ。今まで、政権に就いたことの無い党が、初めて、政権について、最初から、何事も無く、上手く行くはずが無いのは当たり前ではないか・・・。先進の西欧諸国、イギリス、ドイツ、フランスなどでも、変革の痛みを味わいながら、それを何度も繰り返して今の時代に至っている。痛みを伴なわない変革などあるものか。”・・と、もう少し、長い目で、じっくりと民主党のやることを見守ってやらないといけない旨を書いてはみたものの、正直、私自身も内心では心配していたことではあった。
民主党政権への国民の期待は大きく、政権発足当時より世論調査での支持率も大変高く、民主党自身が国民との公約であるマニフェストを果たすべく一生懸命取り組んでいる姿を見て、頑張れ・・と応援もしていたし、政権交代により、これまで、自民党がいかに国民に見えないところで政治をしていたかと言う事が明らかになったことは非常に良い結果なのであるが、いざ実際に政権をとって公約に取り組もうとしてみると、外から見るのと中から見るのでは大違い・・・そう簡単なことことではなく、今頃、民主党が戸惑っているであろうことは想像に難くない。
しかし、民主党は時のマニフェストブームに乗せられて、マニフェストに具体的に細かいことを書き過ぎたともいえる。大体、マニフェストなどを真剣に読むでいるのは、マスコミ関係者や評論家などを主に民主党に対立する政党政治家ぐらいのものだろう。細かいことを書けば書くほどに利害関係者を意識したことを書かざるを得なくなる。選挙において、多くの国民にとっては、今後の日本をどのような方向へ導こうとしているのか、今の自民党政権のどういったところをどう変えようとしているのかが分ればそれで十分なのだ。しかし、「選挙に勝つ」ことを目的に、マニフェストを大々的にアピールしようとすれば、当然、有権者の歓心を買うものばかりが書き連ねられることになるのはいたし方ないことだろう。
曰「子ども手当や高速道路の無料化、農業の戸別所得補償だけでなく、高校・高等教育の無償化、介護サービスの基盤拡充、医療従事者の不足解消、若者の雇用就労支援、中小企業支援、商店街の活性化等々・・」、いずれも有権者の関心を買うものばかりでなる。だが、「その財源はどうするのか!」・・・。このことは、当時政権を担っていた与党議員の指摘であるが、マスコミや評論家ばかりでなく、理性ある多くの国民も心配していたところではあった。
そんな鳩山政権に、「直ぐにで着手してもらいたいことは何か?」また、「やってもらわなくても良いことはなにか?」といったことを、10月初旬頃、マスコミが世論調査をしていたのを思い出す。詳しいことは覚えていないが、直ぐにやってほしいことの断トツは、「官僚の天下りの根絶」で国民の70%以上が挙げていたはずであり、逆に、特にやってもらわなくて良いと思うことの中には、「高速道路の無料化」や「高校・高等教育の無償化」などは、今の大変な経済状況のなかで、無理して行うことにより、それがいずれ増税となって跳ね返ってくることを心配してまで望んではいなかったのである。
しかるに、来年夏の参議院選のことを考えてか、しっかりと政治を行うことよりも小沢氏は、”党所属議員を地元回りに専念させ陳情の政府への取次ぎを党本部が仕切る”体制をとり、鳩山内閣は、マニフェストに自縄自縛となり、財源の問題を抱えながら敢えて余り国民が望んでもいない、「高速道路の無料化」や「高校・高等教育の無償化」)「八ッ場ダム、川辺川ダム等の建設中止」といったことにこだわり、加えて外交の舞台でも、首相自ら海外に向かって「CO2など、二酸化炭素25%削減 」などを公約してしまった。まさに、冒頭掲載の風刺漫画の通り、公約(マニフェスト)の自縄自縛内閣となってしまったようである。
そのくせ、国民が最も望んでいた「官僚の天下り根絶」については、斉藤次郎元大蔵次官を郵政の社長に任命。これを公約反古と指摘されると天下りではないと反論しているがこの人事については国民の信頼をなくしかねない問題だという気がする。又、全国学力テストの予算削減など民主党の支持団体とも言われる日教組(日本教職員組合)の意向を踏まえての措置とみられているが、これも、参議院選を考えてのものかなにか知らないが、次第に、民主党の政治が左傾化しているのは、日本の今後にとっていささか心配されるところである。
確かに、沖縄の軍事基地問題にしても八ッ場ダム建設問題にしても、年金問題等多くの問題が今までの自民党政権のやって来たことの後始末であり、どれ1つとっても、簡単に解決できる問題はないが、何に取り組むのか優先順位をつけ、あせらずに、1つ1つ、じっくりと取り組んで解決して行って欲しい。景気の先行きも明るいところは見られず、最も心配されるデフレスパイラルに入らんとしているとき、税収にも限度がある中で公約(マニフェスト)を金科玉条にして無理をしない方が良いだろう。なにはともあれ、景気の回復と公務員改革を最優先にしてもらいたいものだ。
参考:
時事ドットコム:鳩山内閣の検索結果
http://www.jiji.com/jc/z?key=%C8%B7%BB%B3%C6%E2%B3%D5&submit=%B5%AD%BB%F6%B8%A1%BA%F7
民主党-Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%91%E4%B8%BB%E5%85%9A_(%E6%97%A5%E6%9C%AC_1998-)
院政 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%A2%E6%94%BF
民主党の政権政策Manifesto2009
http://www.dpj.or.jp/special/manifesto2009/
日本教職員組合(日教組) - Yahoo!ニュース
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/japan_teachers_union/
日本教職員組合 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%95%99%E7%B5%84
デフレーション - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3