きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「宮廷画家ゴヤは見た」

2008年10月25日 | 映画
ほんとは違う2本を見る予定だったけど
寝坊をしたので予定変更。
いつのまにかナタリー・ポートマンday。

「宮廷画家ゴヤは見た」
ゴヤがなにを見たかというと、
時代の流れだった。

カルロス4世統治下のスペイン。
ロレンソ神父は、教会権威の復活のため
異端審問を強化する。
「豚肉を食べなかった」というだけで
ユダヤ教徒=反キリスト教徒=異端と決めつけ、
大富豪の娘・イネスを投獄する。
イネス、ロレンソ、両者の肖像画を描いていたゴヤは
イネスに父に仲介を頼まれる。
イネスの父は教会への多額の寄付と策略により
ロレンソの追放に成功するが、
イネスの赦免はなかった。
それから15年。
フランス革命はスペインにも飛び火した。
国王は海外へ逃亡。
王制を否定しているはずのナポレオンの兄が
スペイン国王となった。
「宮廷画家」のゴヤは、そこでも同じ地位についた。
ナポレオン軍により異端審問所も「解放」され、
イネスは外に出る。
家族はフランス革命軍により殺されていた。
彼女は記憶を頼りに、モデルを務めた家へ行く。
彼女の望みは娘に会うことだった。

ポートマンは実質3役。
よく演じ分けていた。
ロレンソ神父はたんなる悪人なのか。
時代の潮流に乗り、流されただけなのか。
ハビエル・バルデムは怪演というべきか。
見事に「時代」を表していた。
ゴヤは傍観者で記録者。
彼の絵に見られる「不気味さ」は
当時の社会そのものだったんだろうな、
と思わせるような作品でした。
ラストは後味が悪いというか、
これしかないというか。
こちらもどっしりと見応えがありました。
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「ブーリン家の姉妹」

2008年10月25日 | 映画
ほんとは違う2本を見る予定だったけど
寝坊をしたので予定変更。
いつのまにかナタリー・ポートマンday。

「ブーリン家の姉妹」
「跡継ぎの男子」を生まない王妃と疎遠になりつつある王。
宮廷の重臣達は、より権力に近づこうと
王に愛人をあてがおうとする。
その中の一人、ブーリンは、娘のアンを使おうとするが
王が惹かれたのは、アンの妹メアリーだった。
すでに結婚していたメアリーだったが、
夫は昇進とひきかえに、妻を王の寝所へ行かせる。
一方アンは、大貴族と極秘裏に結婚するも
貴族の結婚には王の認可が必要であり、
認可を得ない結婚は認められないばかりか
反逆と取られれば一族への打撃となる可能性がある。
アンは母の伝手でフランス宮廷へと追いやられる。
やがてメアリーは懐妊するが、
穏やかなメアリーに王は飽きつつあった。
王の関心を一族から離さないため、
アンは父によって呼び戻される。
フランス宮廷で洗練されたアンは王に気に入られるが
「愛人」の立場を厭い、正式な結婚を望む。
かくして、王はローマ教皇に破門され、
英国国教会が誕生する。
民衆に「魔女」と罵られつつ王妃になったアンだったが
最初に生まれた子供は女児だった。
その後、懐妊するが流産。
それをかくすために、「身近な男性」に協力を要請する。

ナタリー・ポートマンとスカーレット・ヨハンソンの競演。
原題は「THE OTHER BOLEYN GIRL」。
その名の通り、どちらかが王の元にいて、
どちらかが「もうひとりのブーリン家の娘」となる。
のしあがろうとするポートマンの野心家の表情がとても素晴らしい。
ヨハンソンは、最近見られる「あざとさ」がなく
従順こそが一番強いのかと思わせる。
王のエリック・バナは・・・・・・
存在感が薄いな。ちょっと年を取ったな。。。
重厚な映像。きらびやかな衣装。
演技力のある女優たちも揃い、
実に見応えのある映画でした。
大満足。
コメント (2)
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