きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

第10回演劇フォーラム『日本演劇 海外公演の歴史 -宝塚歌劇団 台湾公演にむけて-』

2013年02月01日 | 宝塚(専科、スケジュール、雑談等)
正式なタイトルは
「日本演劇 海外公演の歴史
  - 宝塚歌劇団 台湾公演に向けて」

三部構成で、総合司会は日本演劇協会の織田紘二氏。

以下は、誰がどの発言まではメモってないけど
雰囲気が伝われば、ということでー。


第一部は「日本演劇における海外公演の歴史」
日本演劇協会名誉会長の河竹登志夫氏の講演予定だったけど
河竹氏が背中を痛められたとかで
同協会専務理事の藤田洋氏が代理登板。
川上音次郎からの海外公演の歴史についてのお話し
(海外公演と同時に、日本に海外の芝居を持ち込んだ
 日本演劇の先駆者に1人だった、など)や、
宝塚の海外公演のお話しなど。
昭和13年の海外公演は、
日本の文化を世界に輸出ということで
昭和2年から企画されたとのこと。
昭和40年のパリ・ロンドン公演を見た藤田氏は
「宝塚が受け入れられているのを見た」とのこと。
日本演劇の海外公演は
国際親善の役割も担っている。

その後は織田氏を交えて歌舞伎の海外公演のお話しなど。
(河竹氏、藤田氏、織田氏とも
 歌舞伎、宝塚の海外公演に携わってきたとのこと)
昭和36年の歌舞伎のソ連公演の写真と、
それを日本でラジオ中継したときの音声が流れる。
こちらは「ヨーロッパ公演のスタイルを作った」とのこと。
この公演は「俊寛」を、
能、文楽、歌舞伎、それぞれで上演。
延々とカーテンコールが続いた。
「俊寛」は海外でとても受ける。
1人残されるのが理解される。
逆に「道成寺」は受けない。
長いし、「どうして嫉妬に狂った日本女性は
あんなに着替えるのか?」と尋ねられる。

急遽登板となった藤田氏は、
お一人の時は緊張されていたようですが
織田氏と2人のトークの時は
とても滑らかなお話しでした。


第二部は「宝塚と海外公演」
進行は引き続き織田氏と藤田氏で
ゲストとして植田紳爾先生と松本悠里先生が登壇。
植田先生、開口一番、
「電鉄の子会社の海外公演は
 電鉄会社のなんの利益にもならない」
つまりは親善・交流が第一ということらしいです。
海外公演は和物と洋物のレビューを持って行くことが多いけど
それぞれに受け取られ方は違う。

昭和40年のパリ公演(第2回ヨーロッパ公演)は
西独のTV制作会社ババリア・アテリエ社との共同制作。
厳しいオーディションがあり、
「鬼のストーン」と呼ばれる先生の振付はハードで
ミエコ先生は公演中に10kg痩せたとか。
クレジットに「演出助手:植田紳爾」とあるけど
植田先生は制作会社ディレクターの助手をされたとのこと。
ドイツ人が作ったレビューで、
男役タキシードは胸を強調、
女性はパッドを取られた
両方とも中性的に作られた。

昭和50年のソ連公演は足かけ4ヶ月。
公演回数は110回。
日本を出る前は、長い公演期間に不安があり
帰ってこられるのか心配だったけど、
チームワークで乗り切った。
また一三先生から、
「選抜メンバーなんだから」と自信をもらい、
「今後の海外公演の礎になるから」とハッパを掛けられた。

そのあとのNY公演はバブル期で、
資金がたくさんあった。
また各方面からの援助もあった。
(政府の助成金もあったみたい?)
ラジオ・シティ・ミュージックホールのオーケストラは
レベルが違う!
演奏に鳥肌が立った!

今後はアジアも射程にする。
今までは、国、政府が協力してくれた。
次の台湾公演は、初の単独事業。

台北の劇場で京劇レビュー
(伝統的な京劇ではなく
 レビュー的にアレンジ)を見た織田氏は
これなら宝塚も受け入れられるのでは、
と思ったとのことです。

台湾公演に向けての植田先生の抱負としては
群舞を見せたい。
日本一と自負している。
洋楽で日舞も宝塚ならでは。

100周年に向けては、
伝統を守るのが使命。
100年続いてきたのも伝統を守ってきたから。
清く、正しく、美しく、(からなる世界)は
独特の香りがある。

春日野先生が100周年を前に亡くなられ
とても寂しいが
感謝の気持ちで教えを守っていきたい。

100周年に立ち会えるのはとても嬉しい。
「生きてきて良かった」(By植田先生)

ミエコ先生「100周年の舞台に立てるのは嬉しい。
一三先生、春日野先生の教えを伝えなければ」

台湾公演は、とてもチケットが売れているとのこと。


余談として。
織田氏から歌舞伎のイスラマバード公演の思い出話。
当時は節電のため、停電が多かった。
予告無く突然電気が止まる。
エネルギー省の大臣が歌舞伎公演を見に来たので
まさか今日は停電は無いだろう・・・
と思ったら、開幕直前に停電。
電気発電車で対応した。


皆さんの貴重なお話しが聞けてとても楽しかった!
ミエコ先生は以前でも思ったけど
パンツスーツだとシュッとした美人で
背筋がキリッとして足の長さも際だつ。
今時の男役さんのような足長とは違うけど
均整の取れたスタイルだと思う。
白塗りの着物姿より、
こちらを公式写真に使って欲しいなあ。


第三部は「台湾公演に先駆け出演者に聞く」
演劇評論家の小藤田千栄子先生が司会で、
ちえ、ねね、ベニが登壇。

台湾での制作発表では3曲歌った。
「フォーエアバー タカラヅカ」では手拍子が。

記者からの質問。
「結婚したくなったらどうするんですか?」
紅「宝塚が好きなので、宝塚人生を全うします」
台湾では女性が働くのが普通みたいなので
結婚をしたらなぜ仕事を辞めるのかが不思議らしいです。
小林理事長がさらに付けたし。
「家事をしている(と思われる)と夢が壊れるから」
ちえちゃんに対しては
「スカートは持っていないんですか?
 捨てたんですか?」
など、日本では出ない質問もあったとか。

台湾にもファンは多いらしく
台北の阪急デパートでのトークショーでは
登場したら大歓声で迎えられた。
最前列にはキャトル袋を持ったファンがいた。
(似顔絵を送ってくれる人で
 ちえちゃん達も認識しているみたい)
台湾の人は、宝塚全ツの沖縄公演にもいらっしゃるそうです。

台湾へは3泊4日。
ちえちゃんは段取りをするのが好き・得意なので
いろいろ調べたそうです。
(全ツの食事場所なども、食べログの星の数を参考にするみたい)
北投温泉のSPA3人分は日本から予約。
英語が必要な部分がまさこちゃんに電話を替わってもらったとのこと。
SPAはすごく良かったって!
ベニは、そういう手配は自分がやる立場なのはわかっているけど、
(トップは時間が無く忙しいし)
ちえちゃんに選んで貰う方が安全。

台湾のオススメ。
ちえちゃんは北投温泉。
現地日本大使館の人からは
烏来も良いと言われたけど
バスでちょっとかかる、とも言われた。
ベニは空芯菜。
野菜の域を超えている。
ねねちゃんはスイーツ。
特にエッグタルト。

今までの海外公演について。
ちえちゃんは前に3回の経験。
最初のベルリン公演は最下級生。
どっちを向いてもスターばかりだった。
2回目は中国公演。
モスキートでは大女。
(上海で見たけど、たしかにデカかった)
3回目は韓国公演。
基本はわたる君全ツベルばらだったので
(ちえちゃんは裏の「龍星」に出演)
ショー(「ソウル・オブ・シバ」)だけ出演した。

海外に行くと、日本のお客さんの
熱い拍手のありがたさがわかる。
出るだけで大きな拍手をもらえる。

今度の海外公演について。
和物の「さくら幻想」の場面は、
ただ揃っているだけではダメ。
「びっくりするぐらい」揃わないと。
ミエコ先生のアドバイスは
「座るときは全細胞を止める」
全員の呼吸を揃えて
重心を引き上げるように座る。
血液を止めるように。

ベニもねねちゃんも、
ちえちゃんの息に揃えるようにしているとのこと。

「荒城の月」
ベニは1人で出て歌うのがプレッシャー。
注目されるのを感じる。

落城では。
ちえねねは短い時間で
仲の良い雰囲気を出すようにしている。
(引き裂かれる悲しさが際だつように)

大休憩は
走って走って、舞台で止まる。
(とても忙しい)
10分の休憩でもショー用に化粧を変える。

ショー。
板付きのアーチの4つ星座は
ちえ、ねね、ベニ、大介、の星座。
そこまで知っているけど、
大介の星座は知らない3人でした。
(演出家ってなんかすごいわ。
 権力者だわ、と言ったのは小藤田先生だったかな)

今日、ちえちゃんは蟹座の場面の髪型を変えた。
周囲には告知無し。
ねねちゃん、ドキドキ。

ベニの双子座の衣装は新調。
あれで1セットになっている。
(2つのパーツを合わせるのではなく)
衣装さんに着せてもらっている。
歌のキーが、高すぎ低すぎで
ムラでは声帯を痛めたけど
東京では発声を変えたので大丈夫。
切り替わる瞬間を見せる、
メリハリが大切。

なつメロの場面の名は
「宝塚おとめ」なんだって。

「セ・マニフィーク」は
毎朝、ウォーミングアップで聞く。Byねねちゃん。

芝居の脚本はまだ貰っていない。
今日できたみたい?
ちえちゃんはソールのような義賊。
ベニねねは恋人同士。


三人、とても仲が良さそうだったよ。
ベニは「ラッキースター」が初舞台なんだね。
若いわー。
ちえちゃんがとにかく、しっかりした喋りで。
グレセンでクルクル回ってた子が
こんなに立派になって・・・、と
ちょっと涙が出そうだった。

売り出しと同時に買ったせいか
最前列ど真ん中で、ちえちゃんの真ん前だったよ。
幸せでした。
コメント
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