お正月気分の行事の区切りとして鏡開きは、幼児時代からの懐かしい想い出につながる。神棚に供えた鏡餅をひび割れに力を加えて割り開き、切り餅とは違った凹凸様々な形の餅のかけらを、火鉢の金網で焼いて食べたものだ。素朴な醤油味、唐揚げの硬軟の歯触りなど美味しくて懐かしい正月の味である。恐らく最近ではこのような風習は、消えてなくなり、家族家庭での楽しみは、海外での家族旅行に取って代わっている。 日本古来の風俗習慣がついぞ廃れ行くことに、淋しさと郷愁を感じるこの頃である。先頃は宮中の講書始の儀が、昨日は歌会始の儀が執り行われた。5年前平成15年1月10日、講書始の儀に私も日本学術会議会員として3名の1人として参席が許され、松の間での厳粛な儀式に出席し、感動を覚えた記憶が、つい昨日のことのように思い出されてならない。日本的な風俗習慣を維持し伝えてゆくことは大事で、国民誰もが心得て継承して欲しいと考えている。
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