三度に亘って、医科大学、医療系短大と専門学校で、教鞭を執って来た。私は未だに米寿を過ぎても、身分はまだ現役として勤務している。歯科界で最大の学会の、創設80周年記念祝賀会が開催されるに当たって、是非出席されたいと案内が郵送されて来ていた。一応は出席の返事を、遅ればせ乍ら出して置いたが、愈々今日その日がやって来た。若干都心から離れていて地理不案内の事もあり、億劫であったが、バスや地下鉄と国電を使い、更に駅からタクシーで、開会10分前に会場へ到着出来た 。受付で筆書きして来た納付手続きを、総て揃えて差し出した。ホテルの大会場だけに大勢の会員が既に集まっていた。多くの人に迎えられて主賓席につき、種々の記念行事に拍手を送るなどして、会の雰囲気を改めて見直していた。突如、サプライズと称して、現理事長から過去の理事長さんには登壇を!と、お願いを迫られた。咄嗟だったので、驚いて壇上に上がり、何が起こるのか若干不審だった。何の事は無い、過去に勤めた3理事長の感謝状と感謝楯の贈与とであった。面喰らったものの、簡単なお礼の言上の挨拶で済み、会場から大きな拍手を頂き、感動と感謝の連鎖を経験した。顧みれば、この記念祝賀会に出て、つくづく良かったものと思う。何しろ私は、2度に亘る都合15年間この学会の理事長を、努め上げた功績に対しての、学会からの感謝の会でもあったからである。名誉この上も無かった事は言うまでもない。出席して本当に有意義な会であった事を、心から幸感した次第である。帰宅は弟子に車で送ってもらい、午後10時15分には帰宅できた。メイが喜んで走って迎えてくれた。心に残る幸せな記念祝賀会であった。
最新の画像[もっと見る]