2022年7月5日。ゆいツールはインドネシア・ロンボク島で、ボランティアたちと集合しました。
場所は、西ロンボクのブウン・スジャティ村。ボランティアのマデくんの村です。
Untuk pertama kalinya dalam dua setengah tahun, Yui-Tool bertemu dengan relawa Yui-Tool ( anggota SAMALAS) di Lombok.
(昨年度開発した、マングローブ林環境教育プログラムツールの使い方をおさらい)
2020年1月にインドネシアから帰国してから、実に2年半ぶりのロンボク島でした。
7名のボランティアたちとは、週に一回のZOOMミーティングで顔を合わせていたので久しぶり感はなかったですが、リアルで顔を見たときはやはりうれしかったです。
最初に私が話したことは、「マイボトルを持っているか?」「エコバックを使っているか?」ということです。
誰も持っていません。昨年マレーシアの留学から帰ったティウィとトゥリスナは、「マレーシアでは無料の給水所があちこちにあって、マイボトルを持ち歩きやすかった。でも、インドネシアでは、途中でボトルの飲み物がなくなったら、ペットボトルの水を買ってマイボトルへ入れ替えることになって意味がないからやっていない」と言っていました。「エコバックもたくさん家にあるけど、(買い物のときにはめんどうで)使っていない」とのこと。
ゆいツールのボランティアは、環境教育を実施しているのに、ボランティア自身がまだ本当には環境について気にかけてはいない、ということを私から指摘しました。これは、ゆいツールの活動がまだ全然実を結んでいないことだ、と私は思っています。
「無料の給水所があれば、マイボトルを持ち歩きやすくなる」ということなら、私たちは行政担当者や大手企業などにそのことを提案できるのだ、ということも伝えました。今回私が泊まったホテルは、部屋にペットボトルの水がありませんでした。その代わり、廊下に給水場所があり、そこから熱いお湯も冷たい水も給水することができました。
若者たちには、そういった視点も持ってゆいツールの活動に参加して欲しい、と思っています。
さてこの日は、まずマングローブ林環境教育プログラムのやり方をおさらいしました。
「この木はどんなところに生えているかな?」プロローグの写真を見せながら、問いかけます。
「デトリタスってなんだ?」の絵本を読みます。
生き物の体や排泄物、マングローブの葉っぱは、小さく砕けてデトリタスになって、微生物に分解されて水に溶けた栄養素になった後、またマングローブの根に吸収されたり、植物プランクトンに食べられていくよ、と伝えます。
私が手本を見せた後、若者たちが実践しました。
(トゥリスナとティウィ)
(マデ)
そして、プログラムのこの部分ではどこまで説明するべきなのか、話し合ったり、マングローブに生息する生き物についてまだ知識が足りないことを確認したりしました。
お昼を挟んで、今度はゆいツールボランティアが立ち上げた団体「SAMALAS TRESNE GUMI(通称サマラス)」の運営の方法や、7月上旬に実施したばかりの「コンポストバック講習会」のふり返りを行いました。
ディスカッションの後、集合写真を撮って、ブウン・スジャティ村の新しい遊びのスポットを見学に行きました。
ここは、村の人たちが開発した水遊び場です。この地域は水が豊富にあるため、天然の水を使っています。
いつ、誰がどのように開発したのか、少しだけ話を聞きました。
見回ると、ずいぶん奥に注意看板がありました。
【禁止事項】
1. せっけんなどを使うこと
2. 植物を捕ること
3. ごみのポイ捨て
4. 先の尖ったものの所持
5. アルコールの所持
6. プールエリア内での食事
遊んでいた若者に声をかけて、(今食べているものの)ごみはその後どこに捨てるの?と聞くと、「ゴミ箱に」と言っていました。
立て看板はあっても目立つところに立てていないし、管理している村人はそんなに厳しく注意をしないため、インドネシアではこういう場所でカップラーメンなどを食べ(そもそもそれを提供している店がある)、ごみをほったらかして帰るのがある意味常識のようになっています。
この場所は、ほとんどローカルしかまだ利用していないようですが、以前外国人が来たときに、英語ができるスタッフがいなくて、ビキニのような露出度の高い水着を注意できなかった、と管理している若者は言っていました。
イスラム教徒の多いロンボク島では、高級ホテルのビーチサイドといった特定の場所を除いて、露出度の高い服装をすることは嫌がられます。
ゆいツールは昨年度から、マングローブ林の持続可能な観光利用を考えていますが、ローカル向けの観光と外国人向けの観光で目的や対応が少し変わります。ローカルに合わせすぎると安っぽくなるし、外国人に照準を合わせると今度はローカルが置いてけぼりになるので、難しいところです。
こんな小さな観光スポットからも、学べることはたくさんありますが、一緒に行ったメンバーたちはどこまでそれを理解しているかどうか。
SAMALAS(サマラス)は、まだまだ前途多難です。(山)
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