7月の終わりと、8月の始めに、高校生(1名)向けに特別講座を開催しました。
(↑ 左が高校生。右はゆいツールのボランティアスタッフのKさん)
彼女は、昨年12月にロンボクにも来てくれました。(その時のツアーの様子はこちら)
3月に行ったゆいツール主催のイベントにも来てくれて、「ロンボク島でのエコツアー」についてとても関心を持ってくれました。
と言うのも、彼女の研究テーマが「エコツアー」で、それなら「エコツアー」についてちょっと勉強しようか、と声をかけて講座を行いました。
日本には、普通の「観光」もあれば「エコツアー」と銘打ったプログラムもあるけど、インドネシアの場合は、そもそも「観光」がまだ発展途上。観光地でのごみ問題が大きな問題になっているな、と私は感じています。
Oさん(高校生)も、日本の観光地でのごみ問題(特に外国人が捨てるごみ)に関心を持っている、ということでした。
1回目は、そもそもエコツアー(エコツーリズム)の定義ってなに?というところから勉強しました。
例えば、日本エコツーリズム協会が考えるエコツーリズムの定義はこちら。
環境省自然環境局の「エコツーリズム」というサイトではこんな風に言われています。
JATA(一般社団法人日本旅行業協会)のサイトにはこうありました。
エコツーリズムという概念はまだ新しいので、様々な形のツアーがあちこちで試されながら、多くの人にだんだんと理解されていくのかもしれません。
2回目は、せっかくなのでゆいツールがロンボクの活動のために開発した「ごみについて考えるプログラム」を体験してもらいました。
これは、ロンボクの村の人々にごみについて関心を持ってもらい、ごみを分別することで資源になることを伝えるプログラムです。
実際に現地のごみを見ているOさんなので、ああ確かに汚かったなと思ったことでしょう。
Oさんは、京都や北海道などの観光地でのごみ問題が関心があるとのこと。「そういった観光地でエコツアーを実施することで、ごみは減らせないのでしょうか?」という疑問を持っていました。
その疑問について、いくつかの意見を交わして講座は終了しました。
Oさんには、いつか自分でエコツアーを企画する側に立ってほしいな、と思いました。なにがエコツアーなのか。そのツアーで、参加者になにを伝えたい(なにを持ち帰ってもらいたい)のか。自分で企画して、実施してみて、参加者の反応を見て学ぶことが、一番の学びだと私は考えています。
私自身は、「観光」がまだ発展途上のインドネシアで、「エコツアー」を先に一般化したい、という野望があります。
究極的には、すべてのツアーはエコツアーでなければならない、と思います。
別に自然を見に行くツアーだけではなく、歴史をめぐるツアーでも、食べ歩きツアーでも、高価なホテルに泊まってゆったりするツアーでも、「ごみを極力出さない」とか「食する料理の材料は地元産を多く取り入れる」とか「庭の草木の名前を覚える」とか、「地域の経済に貢献する買い物をする」とか、エコツアーにできる要素は必ずあるはずです。
高校生のOさんと話していて、そんなことも考えました。
(山)
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