12月下旬に、ロンボク在住の日本人大学生向けにツアーを実施しました。以下、彼の感想です。
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先日、ゆいツール開発ラボさんのツアーに参加してきました。
そこで僕は、「村ツーリズム」なるものを体験させていただきました。内容は、村で行うエコツーリズムです。
エコツーリズム(英: Ecotourism)とは、自然環境の他、文化・歴史等を観光の対象としながら、環境の保全性と持続可能性を考慮するツーリズム(旅行、リクリエーションのあり方)のことである。 (Wikipediaより)
僕は正直、ザ・観光にあんまり興味がありません。
有名できれいな場所を見て、たくさん写真を撮って、夜は優雅にホテルに泊まる…といった観光をしても、あまり楽しいと思えないんです。。
それよりも、もっとローカルな人たちの生活を体験したい。もっと、現地の人々と交流したい。
村ツーリズム(エコツーリズム)は、そんな人におすすめかもしれません。
どんな経験だったか、レポートしていきますね!
今回、僕が滞在したのは「ブウン・スジャティ村」。
ロンボク島の中心市街地から車で30分ほど走った場所にあります。村につくと、若者3人が出迎えてくれました。
そのうちの1人がマデくん。この村でエコツアーを進めるのを取り仕切っている人物です。
(着いて早速、家の果物を狩る。写真中央がマデくん)
彼が中心になって、村をガイドしてくれました。
一緒に庭の果物を取ってその場で食べたり、近くにある滝に案内してくれてちょっと水浴びをしたり、料理の作り方を教わったり。。
村に滞在し、そこにある暮らしを体験する。
(米の収穫を体験)
(バリ人(ヒンドゥー教徒)がお祈りに使う花のお供え物の作り方を教えてもらう)
(バリの音楽を体験)
純粋に、そこにいる人との交流を楽しむ。
この村の人たちにとってはただの日常ですが、僕にとっては非日常の連続。とても刺激的でした。
そして、あることを強く感じました。それは、日本においては忘れていた「自分は生きているんじゃなく、生かされてる」という感覚。
2つ大きな出来事がありました。
1つ目は、自分でアヒルを絞めて食べたことです。
1日目の晩御飯、食卓にはアヒルのスープが出てきました。
このおうちはアヒルを飼っていて、ガアガア鳴いているのを見てました。
「あそこのアヒルがこれ?」と聞くと、「そうだよ」とのこと。
「もし機会があれば、ぜひそれを体験したい」と伝えました。すると、2日目に実現。
最初は見てるだけのつもりだったのですが、「ほら、持って持って!」と言われ、アヒルを掴むことに。
ぎゅっと足を持つと、ちゃんと温かい。「ああ、こいつも生きてるんだ」と。
そう思っていると、お父さんがアヒルの首根っこをナイフで引きちぎりました。
飛び散る鮮血。もうほんとに、真っ赤な血でした。
「もう手を放していいよ」と言われ、手を離すと、のたうち回るアヒル。
少したってアヒルが息絶えると、中学生くらいの子どもたちがすぐさま羽根をむしり取り始めました。
とりあえず僕も一緒にむしり取る。むしり終わると、見たことある肉の形になってました。
そしてその日の晩御飯で、スープになって出てきたアヒルを食べました。
それを食べると、なんか何とも言えない気持ちになりました。
さっきまで生きていたアヒルを、今こうしていただいている。
心から、感謝の念がわいてきたのです。
もう一つの出来事は、村のおじさんに森を案内してもらったときのこと。
森を歩く道のりの中で、おじさんはいろんな果物や山菜をぱっと見つけてもぎ取り、僕に手渡してくれます。
そのしぐさが、もはや庭に植えてある野菜を取って「これ食えるよ~」って言ってるみたいなナチュラルさなのです。
森全体が自分の庭、みたいな。
でも僕が見ても、全く見分けがつかない。「この葉っぱとあの葉っぱ、どっちが食べられるやつだっけ?」となってしまう。
きっとおじさん、ずっと森とともに生きてきたんだな。
そして、その恵みを享受して生きてきたんだ。そう感じました。
僕のような普通の人間が普通に暮らしていると、鳥を自分で殺めなくても、森で果物を探さなくても、スーパーで買えます。
でもそれだけでは、「命をいただく」ということがどういうことなのか、本当にはわかっていませんでした。
動物にしろ植物にしろ、生きている命を犠牲にしていただいているんだ。
だいぶ遅いですが、ようやくそのことを心から理解できた気がします。
人は生きているんじゃなく、生かされてる。
このように、自分が慣れ親しんだ環境とは異なる環境に飛び込むことで、多くの気づきや学びを得ることができます。
リアルな生活の中に入り込める「村ツーリズム」、おすすめです。
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感想を書いてくれた学生さんが綴っているブログ「BIKIのロンボク滞在記」も併せてご覧ください。
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