◎ ◎ ◎ スタッフコラム ◎ ◎ ◎
8月、ロンボク島での活動は停滞しています。なぜって?
ローカルスタッフが姿を消したから。インドネシア人あるある。
突然、40日間の巡礼の旅に出た模様。
さて、話は変わって今私が考えていること。
「世界は生きものたちでいっぱいだ」ということ。
子供の頃の話をします。
まだ言葉で自分の考えていることを表現できなかった頃から、私は外の世界に対して大きな疑問を抱えていました。
それは、身の回りの空き地が家や建物にどんどん姿を変えていくのを見ている中で、その逆はどこで見られるのかな?ということでした。
家や建物が解体されて、自然に戻っていく場所はどこにあるのかな?
あるいは、いついらなくなった建物が壊されて自然に戻されるのかな?
まさか、自然を壊して人間の都合のいいように使って、それを元に戻さないということなんて、ないよね???
ないよね?ないよね?まさかないよね?
そう思って、大人になった気がします。そのまさか、でした。
人間は、自然を都合のいいように使って、元に戻さなくても許されるの?うそでしょ。
それが、世界に対する私の感覚でした。
31年前のリオ・デ・ジャネイロで、セヴァン・スズキが語った言葉の中のひとつ。
「どうやって直すのかわからないものを、こわしつづけるのはもうやめてください。」
同じ感覚でした。
世界は生きものでいっぱいなのに、なぜ人間だけが好き勝手なことができるの?
なぜ森を切り開いて畑にして、畑を潰して家を建てて、そこらじゅう建物だらけにしても許されるの?
ハチやアリやクモや、クマやサルやイノシシやシカや、ネズミやカラス、もっとたくさんの生きものが、害虫だとか害獣だとか言われて、駆除されるのはなぜなの?
なぜ、雑草を抜かないで薬をまくの?
その薬は、雨に溶けて土にしみこんで、それからその先はどうなるの?
健康被害はない、っていうのは、人間のことしか考えていない言葉じゃないかな。
どうして誰も、生きものたちの言葉を代弁しないの?
一本の木が切り倒されたら、そこに暮らしていた生きものたちはとても困るよ。
人間のために木を切らせてね。その代わり、別の場所に木を植えるね。
そういうシステムだったらいいのに。
・・・私は、生きものの声が聞こえる、ということはありません。
家に出てきたゴキブリは、やっぱり駆除します。(でも、ハエトリグモとは共存します)
それでも、世界は人間だけのものではないと、と思って暮らしています。
そんなことを伝える絵本を、これから作りたい、と思っています。(山)
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NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)